これまでの街歩き

横浜/ 日本

2012年11月27日(火) 初回放送

語り:谷原章介

撮影時期:2012年10月

「谷原さんがジャズを教わった店」

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 中華街のはずれにある、谷原さんがかつて通い詰めていたジャズバーを訪ねました。店先に出て外国人のお客さんと談笑していたのは、“おいどんさん”と呼ばれて親しまれている、この店のマスター。店の中には谷原さんが通っていたころと同じように、数千枚に及ぶLPレコードが並んでいました。おいどんさんいわく、「変わらないのがモットー」なんだとか。
 おいどんさんは長年独り身でいましたが、60歳を目前にしてついに結婚したそうです。奥さんとの年の差は、およそ20歳。しかも、奥さんは谷原さんの高校の一つ上の先輩だった
ことが明らかに…。偶然お店にやってきた奥さんに、おいどんさんの魅力を聞いてみると、誰にでも裏表なく接するところだといいます。2人の間には、お子さんが3人。「最近は耳が遠くて…。子どもと奥さんが何を話しているのか聞き取れなくて、独りぼっち」と笑うおいどんさん。世の男性に勇気を与えてくれるような、幸せそうな笑顔でした。

街の「自転車タクシー」

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 元町商店街の裏通りで、自転車を整備しているおじさんに出会いました。お客を乗せて横浜の街を走る、“自転車タクシー”の運転手さんです。「エコだし、風も切れるし、最高です!」と胸を張るおじさん。お客の多くは観光客で、特にヨーロッパからクルーズ船でやって来た外国人に人気なんだとか。赤レンガ倉庫から海沿いを走って、潮風を受けながら風景を楽しんでもらったり、天井が透明になっているので、夜は夜景スポットを周遊したり。ちょっぴり(?)出ているお腹をかかえて、愉快そうに話すおじさん。もしかしたら、良いダイエットになっているのかも…。

「谷原さんの友達のお店」

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 戦後の闇市から始まり、今も下町の風情が強く残る場所、野毛。ここには、仕事帰りのサラリーマンでにぎわう飲み屋街があります。谷原さんの高校の同級生がやっているバーを訪ねました。谷原さんは、月に一度はこのバーに来て、朝まで飲んでしまうのだとか。地元で同級生とバカ話をするのが、とても心地いいそうです。
 谷原さんとバーのマスターが横浜に抱いている共通のイメージは、“田舎”。海沿いがきれいになり、ランドマークタワーなど高いビルが立ち並んでも、昔ながらの人とのつながりは残っている…そんな優しい街、それが横浜だと、2人は考えています。地元を離れていった友人たちも、40歳を越えてから横浜に戻ってくるパターンが増えているのだとか。地元の人たちが心の底から何でも話せる、そんな安らぎが野毛の魅力です。

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