これまでの街歩き

ケルン/ ドイツ

2014年1月21日(火) 初回放送

語り:勝村政信

撮影時期:2013年11月

街の「肩車をする彫刻」

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 ケルン大聖堂の近くにある広場は、いつも大勢の人でにぎわっています。オープンテラスのカフェで、楽しそうにおしゃべりする人々を眺めながら広場を進むと、なにやら不思議なものを発見。肩車をして手に何かを持った彫刻が、広場沿いにあるカメラ屋さんの建物から突き出していました。事情を尋ねると、この彫刻はカメラ屋さんの社長と、社長のいとこの“若かりし頃のひとコマ”を再現したものなのだそうです。上に乗っているのがいとこのテオで、下で支えているのが社長。ケルン大聖堂をカメラで美しく撮影するために二人で協力して肩車している様子なんですって。ケルンの人々にとってケルン大聖堂は昔から特別なものなんですね。

街の「爆笑マシーン」

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 旧市街の石畳の路地を歩く途中で、突然の雨。急いで雨宿りのできる場所を探していると、どこからかすてきな音楽が。どうやら酒屋さんらしきお店から聞こえてくるようです。店員さんが「二人の音楽家が演奏中さ」と招き入れてくれました。
 音楽家の正体は、ケルン生まれの人形劇のキャラクター、トゥネスとシェールの人形。お店のオーナーの手作りで、機械を使って実際に人間が楽器を鳴らす仕組みを再現したのだと説明してくれました。
 そんなオーナーは、ほかにも「1000のジョークを持つ爆笑マシーン」を作ったそうです。わくわくしていざジョークを聞くと、爆笑したのはマシーンとオーナーの二人だけ…。ジョークはイマイチだったけど、楽しい雨宿りができました。

街の「地下でワイン造り」

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 午後、緑の多い旧市街の南地区を歩いていると、家の壁いっぱいにブドウを育てているおじさんに出会いました。話を聞くと、このブドウを使って自宅でワインを造っているのだそうです。
 誘われて中にお邪魔すると、地下にはワインのボトルがびっしりと並んでいました。「隣人がやっていたから」という理由で始めたワイン造りは、今年で10年目を迎えるのだとか。そんなおじさんが言うには、ケルンには「2度行えば習慣 3度行えばすでに伝統」という格言があるんだとか。おじさんのワイン造りは、すでにケルンの伝統のひとつなんですね。何にでもチャレンジして楽しむ、ケルン人の精神がかいま見えました。

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