これまでの街歩き

ケアンズ/ オーストラリア

2014年2月18日(火) 初回放送

語り:安 めぐみ

撮影時期:2013年12月

街の「白砂のビーチ!?」

Photo

 きれいな白砂の人工ビーチ、「エスプラネードラグーン」はケアンズの人気スポットです。でも、美しい海岸のあるこの街に、なぜ人工ビーチが?その答えは、この辺りの海岸にワニが出るからなんです。もともとケアンズ周辺の海岸はマングローブが生い茂る湿地帯で、ワニが住むには最適な場所。全長5m以上にもなる世界最大級のイリエワニが生息しているんです。人工ビーチのライフセーバーによれば、年に数回、海岸を泳ぐ姿が発見されているのだとか。まさに大自然と隣り合わせのウォーターフロントです。

街の「マーケット」

Photo

 ケアンズの中心地、セントラル駅の近くにある「ラスティーズマーケット」は、1975年ごろに地元のラスティーさんという人が、野菜や果物を売るようになったのが始まりだそうです。世界中からケアンズに移住してきた人たちが、南部にあるアサートンテーブルランドという高原台地で農業を始め、作物を売るためここに集うようになりました。ラスティーさんは“来る者は拒まず”の性格で、さまざまな人種や国籍の人を積極的に受け入れました。このことから今でもマーケットはヨーロッパをはじめ、南太平洋諸国、東南アジアなど、多様な言語が飛び交う文化の交差点となっています。
 店の人もお客さんも、明るい笑顔があふれるマーケットです。

街の「伝統建築」

Photo

 ケアンズ郊外の住宅街を歩いていると、2階に玄関がある高床式の住宅をたくさん見かけました。どれも、正面に階段がある木造建築です。これは「オールドクイーンズランダー」という建築様式。もともとケアンズは、河口の湿地帯を埋め立ててできた街で、熱帯地方特有の大雨が降るとすぐに川が氾濫し、洪水が起きてしまうのだそうです。そんな時に床上浸水から家を守るため、高床式の2階を生活空間にする家が多く建てられました。また、熱帯特有の湿度が高い気候も、この高床式だと風をたくさん取り入れることができるので、とても都合が良かったのだそうです。
 美しい木彫りのある家や、ステンドグラスのようなかわいらしい窓を持つ家など、建物見物も楽しいケアンズの住宅街でした。

※NHKサイトを離れます
ページトップ