2015年10月20日(火) 初回放送
語り:八嶋智人
撮影時期:2015年6月
イーストロンドンの西の界隈を歩いていたら、突然目の前に現れたテントの群れ。そこは、洋服などが売っている青空市場でした。たくさんの買い物客の間を分け入っていくと、中東やアフリカの民族衣装や帽子を身に着けた人が行き交い、実に国際色豊かでした。
そんな中、一風変わったお店を発見。大量の野菜がのったテーブルを前に、ひとりの男性が手になにやら道具を持ちながら高らかに売り口上を述べています。次の瞬間、男性は手に持っていた道具でじゃがいもを切り始めました。すると不思議なことに、じゃがいもが細かい蛇腹に大変身。野菜をいろんな形の飾り切りにできる調理器具の実演販売でした。
さなざまな文化が混ざり合うにぎやかな下町、イーストロンドンを象徴するような青空市場です。
中心部へと歩いていくと、2人組の男女に呼び止められました。通りの奥にある、ビール工場の跡地でタトゥーショップを開いているからと誘ってくれます。タトゥーはちょっと…と断りつつ、他にどんな店があるんだろうと、工場跡地に中に入っていくと、大きな丸い物体に押しつぶされてる自動車など、アート作品らしきものが展示されています。
通りすがりの若い女性のグループに話しかけると、わざわざ地方から遊びに来ているとのこと。お目当ては、この先にある通りに並ぶお店なんだとか。そこにはチェーン店には売っていないユニークな商品がたくさん売られているんだとか。
古い工場がアートやファッションの拠点に大変身!イーストロンドンならではの不思議な光景です。
運河沿いに工場や倉庫だった建物が立ち並ぶ界わいを歩いていくと、路地の奥から手招きする若者たちが。入っていくと、そこは工場のような集団住宅のような不思議な空間。手招きしてくれた若者たちによれば、どうやら集合住宅らしい。
「本当に工場ではないの?」半信半疑のまま奥まで歩いていくと、ひとりの若い女性と出会いました。尋ねてみると、ここはもともと家具工場で、今ではクリエイターが住居兼アトリエを構える場所になっているとのこと。洋服のテーラーをしているという、その女性の部屋を見せてもらうと、工場だったとは思えないおしゃれな空間が広がっていました。一緒に住んでいるのは映像作家をめざす女性大生。ここでお互い励まし合いながら、それぞれ一流のクリエーターをめざしてがんばっているんだとか。
イーストロンドンは、目標に向かって挑戦を続けるたくましい若者たちのが集う街です。