これまでの街歩き

王朝の面影
アユタヤ/ タイ

2018年2月27日(火) 初回放送

語り:イッセー尾形

撮影時期:2017年11月下旬〜12月初旬

街の「植木屋さん」

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 炎天下、市役所前の大通りを歩いていると、緑あふれる場所が。公園かと思い近づくと植木屋さん。日陰を作るためのガーデニングが盛んとのこと。地元で人気の植木の一つは「ガンガオ」という木。枝々が横に伸びて葉っぱも大きいので、強い日差しをさえぎるのに最適だとか。商売人に好まれているのが「ナーンクワック」。葉の形が客を手招きしているように見えるため、商売繁盛のゲン担ぎとして店の入り口に置く人が多いのだそう。「招き猫」ならぬ「招き葉っぱ」?。
 アジアの信仰は、どこかでつながっているのでしょうか?

街の「保育所」?

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 住宅街を歩いていると、道端に大きなひさしのある寄り合いスペースに、人が集まっていました。井戸端会議かと思いきや、みんなで赤ちゃんをあやしています。生後6か月のトリン君。名前の意味を尋ねたら、誰も知りません。お母さんは誰か尋ねると、いま働きに出てて、その間ご近所で預かっているんだとか。「同じ路地に暮らす者は、家族や親せきと同じ。みんな一緒に成長してきたの」と誇らしげ。
 生後半年の赤ちゃんを預けられるほど、互いに信頼しあっているなんて驚きであり、ちょっぴりうらやましい。アユタヤには待機児童の問題はなさそうですね。

街の「縁起物」

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 川沿いのにぎやかな通りを歩いていると、魚の看板と出くわします。レストランかと思い、店内をのぞくと、大小さまざまな魚の飾りものが天井からぶら下がり、風でゆらゆら揺れています。店内にいたご夫婦に伺うと、この飾りは“プラータピアン”という幸福を呼ぶ縁起物だとか。ご夫婦自身が作っているそうです。
 材料は、かつて仏教の経典を書くのに使われていたというヤシの葉。それを見事な手際で、あっという間に魚の形に編み上げていきます。プラータピアンは川魚の一種。集団で生きる習性にあやかって、良い仲間に恵まれて幸せになる、と信じられているんだとか。ご夫婦も「どこに行くのも一緒」ととっても仲良し。夫婦円満のご利益もあるのかも!

※NHKサイトを離れます
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