これまでの街歩き

バルセロナ・新市街/ スペイン

2013年1月8日(火) 初回放送

語り:貫地谷しほり

撮影時期:2012年11月

※動画の公開は終了いたしました

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モデルニスモ建築とガウディが残した文化を受け継ぐ人々に出会う街歩き

 朝、バルセロナを象徴する建築物、サグラダ・ファミリアから街歩きをスタート。アントニ・ガウディの作品として知られるこの教会は、1882年の着工から130年たった今も建築が続いています。近くのカフェでは、建設に携わる石工さんたちが朝食をとっていました。ひたすら石を削るタフな仕事なので、朝食は大切なエネルギー源なのだとか。サグラダ・ファミリアは「完成まであと25年はかかる」と教えてくれました。
 次にアシャンプラ地区を歩きます。19世紀の都市計画で造られた街です。ここで、ちょっと変わった黄色い建物を発見。窓が丸く、ベランダも不思議な形をしています。1階にあるお店の店員さんに聞くと、この建物は「ガウディの弟子のジュジョールが設計した“モデルニスモ建築”」なのだそうです。クネクネと波打つような独特の形がモデルニスモ建築の特徴なのだとか。バルセロナには、至る所にガウディたちの生み出した建築物が残されています。ラ・コンセプシオ市場やカサ・マルファと呼ばれる学校など、今でも街の象徴として残されている建築物を見て歩きました。午後、ガウディの建築物の一つ、カサ・ミラを訪問。建物は曲線を基調とし、石を積み上げたようなユニークな形をしています。ここには実際に生活をしている人がいるのだそうです。
 そこからしばらく歩くと、遠くで手を振っている男性がいます。行ってみると、そこは男性のアトリエでした。椅子やマネキンが雑然と並ぶ中で、「ガウディに敬意を込めた作品」という、トカゲの模様の入ったテーブルを見せてもらいました。「このトカゲは全部革で作ったんだ。ガウディの作品の一つ、グエル公園のトカゲと同じ。ガウディのデザインが独創的なのは、他の人にはない発想で物事をとらえていたからなんだ」と誇らしげに話してくれました。夕方、グエル公園へ。夕日に包まれて、家族連れや観光客でにぎわっています。ここからはバルセロナが一望でき、遠くにサグラダ・ファミリアも見えました。
 独自の建築様式、モデルニスモ建築が立ち並ぶ新市街。そこでガウディの思いを大切に受け継いで暮らす人々との出会いを楽しむ街歩きです。

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