これまでの街歩き

セビリア/ スペイン

2006年4月11日(火) 初回放送

語り:矢崎 滋

撮影時期:2006年3月

世界地図

地図

場所

セビリアは、スペイン南部・アンダルシア地方の都市。人口はおよそ70万。スペインではマドリード、バルセロナ、バレンシアに続く第4の都市です。南北に流れるグアダルキビル川の良港として発展してきた街で、一年中、気候はいいのですが、7、8月は最高気温が40℃以上になることもあります。この時期、地元の人は、日中はシエスタ(お昼休み)を取り、午前中と夕方に活動することが多いそうです。
8世紀はじめから、およそ800年の長きにわたってイスラム教徒の支配下にあったアンダルシア地方は、今もイスラム時代のモニュメントが数多く残っています。イスラム教文化とキリスト教文化が融合した大聖堂とヒラルダの塔は、セビリアの象徴とも言える存在です。「後世の人々があきれるほど大きな建物にしよう」と建設された大聖堂は、世界遺産にも登録されています。セビリアで有名な陶器の工芸品も、アラブからその技術が伝わったとされています。

Information

セビリアのフラメンコ教室

セビリアの文化を支えているトリアナ地区。そこには、多くのフラメンコ学校があります。世界中でブームとなっているフラメンコ。トリアナの学校には、プエルトリコ、フィンランド、日本など、世界中からフラメンコを習いに集まってきています。またフラメンコの衣装やアクセサリー、扇子などを売るお店もこのトリアナ地区にはたくさんあります。

セビリア市の紋章

セビリア市の紋章はちょっと変わったマークです。NOとDOの文字の間に無限大が縦になったようなマーク。この紋章の由来は、セビリアの歴史にあります。
13世紀、賢明王と呼ばれた国王アルフォンソ10世は、息子に王位を奪われてしまいました。国中が彼を見放す中、セビリア市民だけは、彼を支持し守り通しました。そのことに感動した彼は、「あなたたちだけが私を見捨てなかった」と感謝の言葉をセビリアに送ったのです。この言葉はスペイン語では「NO ME HA DEJADO」。(ノ・メ・ハ・デハド)。といいます。しかしこの言葉、アンダルシアの方言では「NO MA DEJADO」(ノ・マ・デハド)となります。
実は、この言葉を文字で続けて綴ると、真ん中の言葉はMADEJAとなり、これが「糸巻き」という意味なのです。だからNOとDOの間に糸巻きのマークが挟み込んであるというわけです。このマークはセビリアの至る所で見ることができます。

セビリア地元のサッカーチーム

セビリアにはライバル関係のサッカーチームがあります。
緑をチームカラーとするリアル・ベティス。そのサポーターたちはベティコと呼ばれています。一方、赤をチームカラーとするのはセビリアFC、サポーターはセビジスタと呼ばれています。両者ともサッカースタジアムで熱烈な応援をするのはもちろんですが、テレビ観戦も、サポーターが集まるペニャと呼ばれるクラブに集まって応援をするのです。またそのペニャはそれぞれのチームカラー一色になっていて、文字通り、壁紙、ソファ、イスからまな板まで、すべて緑や赤でまとめられています。
リアル・ベティスとセビリアの両チームは、世界一熱いダービーマッチが行われる間柄と言われています。緑のベティスを応援している方は、くれぐれもセビジスタの集まる真っ赤なペニャには入らないように!その逆もお気をつけて!

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