これまでの街歩き

ホイアン/ ベトナム

2006年6月6日(火) 初回放送

語り:中嶋朋子

撮影時期:2006年4月

世界地図

地図

場所

ホイアンは、南北に細長いベトナムのほぼ中央に位置します。気候は熱帯で、一年は雨期と乾期に分けられます。
19世紀の建造物が多く残る旧市街は、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
ホイアンが最も栄えたのは17世紀のこと。当時は、中国とインドを結ぶ「海のシルクロード」の中継点として世界各地から文物が運ばれて来ました。日本からも朱印船が訪れ、日本人町もあったと記録されています。
しかし、もともと水深の浅かったホイアンの港は、時が流れ、船が大型化するとともに、港としての役割を果たせなくなってしまいます。しかし、都市として衰退したことで開発が進むことなく、美しい街並みがそのまま残されました。
現在では、その街並みを目当てに世界中から観光客の訪れる、ベトナム有数の観光地となっています。

Information

ホイアンの家

ホイアン旧市街の最大の魅力は、19世紀の建造物が多く残るレトロな街並み。しかし、これらの古い家々は、ただ残っているのではありません。ほとんどの家が、街の人たちの丹念な「修復作業」によって、昔のままの姿を保っているのです。
修復にはいくつもの決まりがあります。なるべく元々使われていた材料を再利用すること。新しい材料を使う場合も、なるべく近い素材を選ぶこと。コンクリートやガラスなどは使用できません。
現在でも、ホイアンにある家屋の80%は修復が必要といわれており、修復工事に携わる人たちは大忙しなのだそうです。

カオラウ

ホイアンの名物「カオラウ」は、米から作られる麺をほんの少しのスープに絡めて食べる名物料理です。その特徴は、麺が太く、コシがあること。ビーフンやフォーなど、ベトナムにはたくさんの麺料理がありますが、コシのある麺はホイアンのカオラウだけだと言われています。
独特のコシの秘密は水にあります。カオラウの製麺に使われるホイアンの井戸水は石灰分を多く含んでいます。そのため、他の地方の麺にはないコシが生まれるのです。
ホイアンを訪れた際には、ここでしか味わえないカオラウをぜひ召し上がって下さい。

ランタン

ホイアンの街を歩いていると、必ず目にするのが、「ランタン=提灯」。あちらこちらの店や民家の軒先にランタンがぶら下がっています。紙ではなく布をはっているため、ほの暗く柔らかい光が楽しめます。夜になれば、ランタンの幻想的な光が、ホイアンの街を包み込むんですよ。
ホイアンのランタンの特徴は、ワンタッチで細長く折りたためること。傘をヒントにこの仕組みが発明されました。持ち運びにも便利と、ランタンは定番のホイアン土産としても人気を集めています。

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