これまでの街歩き

蘇州/ 中国

2006年7月25日(火) 初回放送

語り:中嶋朋子

撮影時期:2006年6月

世界地図

地図

場所

長江の下流域一帯を占める江蘇省の南、上海から列車で1時間の場所にある蘇州。紀元前514年、春秋時代に呉国の王、闔閭(こうりょ)が蘇州城を築いたのがその歴史の始まりとされ、中国で最も古い都市の一つです。北京と杭州を結ぶ大運河と市内を縦横に走る水路が物資の運搬を容易にし、蘇州の繁栄を支えてきました。交通の主要な手段が自動車に変わった今、多くの水路は埋め立てられましたが、水運の利を生かして主要な産業となった絹織物は、現在も町を支えています。

Information

拙政園(せっせいえん)

蘇州の拙政園(せっせいえん)は、中国四大庭園の一つです。明の時代につくられ、東園、中園、西園の3つの景観からなっています。ここは、蘇州で一番広い庭園で、敷地の半分以上が池や堀。水がテーマになっているのです。
蘇州の庭園作りの方法の一つに、外にあるものを庭園に取り込む「借景」という手法があります。中園を入ってすぐのところから、北寺塔を借景とする風景、それが拙政園の一番のお勧めの風景です。
(世界遺産に登録されている。)

水の都、蘇州には特徴のある橋がたくさんあります。
旧市街の南西にかかる呉門橋は旧市街では最も高い橋です。昔蘇州が、呉の国の都だった頃、呉門橋は、南から呉の国に入る最初の橋でした。
呉門橋の東に興龍橋があります。中国語では、「龍」と勢いが盛んな「隆」の発音が同じです。そのためこの橋を渡ると商売が繁盛するといわれているのです。
旧市街の南、5キロのところにあるのが、宝帯橋です。唐の時代、およそ1200年前に作られました。当時の長官が、自分の豪華な帯、宝の帯を売ってこの橋をつくったことから、宝帯橋という名前がつきました。53のアーチからなる橋の長さは317メートル。中国で最も長い石の橋で、中国四大橋の一つに数えられています。

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