これまでの街歩き

マラッカ/ マレーシア

2006年10月17日(火) 初回放送

語り:桂 文珍

撮影時期:2006年8月

世界地図

地図

場所

マレー半島の西海岸に位置するマラッカ。
かつてはシルクロードに匹敵する海上の道であり、現在も太平洋とインド洋を結ぶ主要航路であるマラッカ海峡に面しています。日本の輸入原油の8割は、このマラッカ海峡を通過しています。
熱帯雨林気候に属し、年間を通じて日中の気温が30度前後、湿度は約80%と、一年中夏の気候が続きます。
15世紀に興ったマレー王国の都となり、貿易の要衝として、アラビア地方や中国、そしてヨーロッパ各国から商人が集まる国際都市として発展しました。16世紀から19世紀には、ポルトガル、オランダ、イギリスから次々と統治された歴史があります。「様々な文化が融合、共生する街」と言われています。
マレーシア最古の都市として、1989年4月15日、 “Historical City”「歴史の都市」であると市政の承認を受けました。それを記念して毎年4月15日は、マラッカ州の休日になっています。

Information

ババ・ニョニャのファッション

ババ・ニョニャとは、中国の男性とマレーの女性の間の子孫のこと。中国とマレー半島、その両文化を融合した衣装があります。ババ・ニョニャ初期の衣装は、上着の丈がひざ下まであるのが特徴です。中国の上着がそのまま取り入れられました。また、中にはシャツを着て、ブローチがボタンの役割をしていました。その後は、熱帯のマレー半島の気候に合わせ、中のシャツは着なくなり、また上着の丈が短くなりました。以前は、上着全体に透かしの刺繍が入ったものが流行しましたが、現在は、裾や袖の一部だけに透かしと刺繍が施されているものが主流です。二つの文化が出会うことで生まれた美しいババ・ニョニャの衣装。袖を通すと、とっても素敵な気分です

トライショー

人力自転車のタクシー、トライショー。とにかく目をくぎづけにしてしまうのが、その派手な装飾。隙間なく、飾れる場所がある限り、花飾りはもちろん電飾だってつけます。これはトライショーの持ち主の商売道具。自分でデザインして特注するというこだわりぶりです。
さて、トライショーの稼ぎ時は夜です。暑さが和らぐ夜の空気は心地よく、観光客も夕涼みに出てきます。特にお勧めなのが、夜店です。土曜日と日曜日の限定ですが、いつも人で賑わいます。安くて風変わりなお土産を探すもよし、きれいな熱帯魚に見とれるもよし。昼の街歩きの後は、トライショーに乗って、マラッカの夜を楽しめますよ。

マラッカ川の遊覧船

マラッカの街の真ん中を流れるマラッカ川。川沿いにはぎっしりと家々が立ち並んでいます。表側の風景とはまた違った風情を見ることができる水辺からの風景。特に、この川沿いは下町エリアで、生活感が漂う地域です。それ以外にも、とっておきの見どころがあります。マレー、中国、オランダ、イギリスなどの文化の影響を受けたさまざまな建物。高床の建物は、伝統的なマレー様式の住宅です。涼しくて快適、洪水になっても水に浸かりません。16世紀に建てられた豪族の家もあります。災いを振り払う意味があるという、屋根の下にある短剣の飾りをお見逃しなく。植民地時代の建物、細長いレンガを使うオランダ風の建物もあります。マラッカ海峡と川の街。水辺の風景もお忘れなく。

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