これまでの街歩き

ミュンヘン/ ドイツ

2008年9月4日(木) 初回放送

語り:矢崎 滋

撮影時期:2008年7月

世界地図

地図

場所

ミュンヘンは、南ドイツのバイエルン州の州都で、人口は130万。街の南にはアルプス山脈がそびえており、そこから流れ出るイーザル川の水運、特に山でとれる岩塩の集積基地として、中世の昔から大きく発展してきました。
ミュンヘンは、なんと言ってもビールが有名です。市内には100以上のビール醸造所があり、ミュンヘンっ子は夏だけでなく冬でも屋外でビールを飲みます。毎年秋に行われる世界一のビール祭り「オクトーバーフェスト」は、世界中からビール好きが集まるお祭りとして有名です。

Information

朝食はビアガーデンで!

ミュンヘンでは、大人ならビジネスマンでも朝から普通にビールを飲みます。
ビアガーデンに行くと、白ビール(ヴァイスビア)と白ソーセージ、そしてプレッツェル(パン)の3点セットで朝食をとる人がたくさんいます。よく飲まれるビールは、酵母が生きてる白ビールをはじめ6種類。見た目がそっくりのノンアルコールビールも定番で、子供やドライバーなど、飲めない人のために無くてはならないものとなっています。
朝食のもう一つの主役は白ソーセージ。朝、肉屋さんで作られたものを新鮮なうちに、すぐボイルして食べます。白ソーセージは午前中に食べなければならないというほど、鮮度が命なんです。ちなみにこのソーセージ、皮は食べないのが普通だとか。

大人気!からくり時計

旧市街のマリエン広場にそびえ立つ市役所の新庁舎。1908年に完成したこの建物には、ドイツで最も大きくて豪華なカラクリ時計があります。
毎日、11時、12時、17時に、等身大の人形たちが動き、時を知らせます。ハイライトは、何と言っても旧バイエルン公国とオーストリアの騎士による一騎討ちです。大勢のお客さんが声援を送る中、バイエルンの槍がオーストリアの騎士を倒します。
カラクリ時計は誕生100年を越え、バイエルンの連勝記録は1万回を超えました。

夏の風物詩・イカダ下り

ミュンヘン周辺では、14世紀ごろからイカダによる運送がとても盛んでした。イーザル川からドナウ川を通って、ウィーンやブダペスト、はるかルーマニアの黒海まで、石材や石炭、ビールやワインのたる、そして塩や麦など何でも運びました。イカダは物を運んだ後、それ自体が材木として売れたため大変合理的な輸送手段だったんです。しかし、船や鉄道や自動車の発達で徐々に廃れ、20世紀に入るとイカダは観光用に航行するのみとなりました。
60人ほど乗ることが出来るイカダは、30キロの川を6時間かけて流れます。イカダは楽団の演奏付で、ビールが飲み放題。まさに川の上のビアガーデン!短いドイツの夏を思いっきり楽しもうという人たちで、毎日大盛り上がりです。苦肉の策で始めた観光イカダですが、今では大人気となりミュンヘンの夏の風物詩として欠かせないものとなりました。

※NHKサイトを離れます
ページトップ