これまでの街歩き

ヘルシンキ/ フィンランド

2009年10月15日(木) 初回放送

語り:田畑智子

撮影時期:2009年8月

世界地図

地図

場所

ヘルシンキはフィンランドの首都で、北緯60度、バルト海の北に位置する海沿いの街。市内を歩くと街のいたる所で路面電車と遭遇します。
真夏には、ほとんど太陽が沈まない日がしばらく続きますが、冬には日照時間が5時間程度にまで減ってしまいます。
フィンランドがロシアから独立したのは1917年ですが、ヘルシンキは16世紀から貿易都市として街づくりが始まっていました。
目抜き通りのエスプラナーディ通りには、洗練された北欧デザインのファッションストアやインテリアショップが並びます。100年ほど前の建物に隣接しているお店のショーウインドウには最先端の北欧デザインが並び、昔と今が見事に融合しています。

Information

スオメンリンナ島

スオメンリンナ島は、ヘルシンキのマーケット広場から出るフェリーでおよそ15分のところにある要塞(ようさい)の島です。この島にある要塞の建設は、フィンランドがまだスウェーデンの一部だった18世紀に始まりました。目的は、ロシアからこの土地を守るためのものでした。
しかし1806年、難攻不落と言われた要塞は、ロシア軍に包囲され瞬く間に陥落してしまったのです。以来100年あまり、フィンランドはロシアに支配される時代が続きました。
そして1917年、ロシア革命が起き、これをきっかけにフィンランドは独立を果たしました。現在この島は、18世紀の海上要塞の姿を今に伝える貴重な建築物として、世界遺産に登録されています。また、休日にはフィンランド人がピクニックにも訪れる憩いの場にもなっています。

路面電車(トラム)

ヘルシンキには現在、11路線の路面電車が街の至る所、隅々にまで走っています。この街の路面電車の特徴は、かなり曲がりくねった路線が多いことです。そのため、運転士には、高度な技術が要求されるのです。
複雑に交差する線路には切り替えポイントがありますが、操作するのは運転士自身です。切り替えポイントが近づいたとき、車内からスイッチで操作して、行きたい方向にポイントを切り替えて曲がっていくのです。
また、路面電車は貸し切りもできます。貸し切りの場合には決められた路線だけではなく、リクエストに応じてお好みのコースをアレンジすることもできるのです。

サマーハウス

フィンランド人は子供のころから、週末や夏休みを郊外にあるサマーハウスで過ごします。多くのサマーハウスは湖のそばに建てられます。まわりには、ブルーベリーやコケモモなどが自生しているので、これを摘み取って料理やお菓子作りをしたり、家庭菜園で育てたジャガイモや野菜類、湖で捕った魚などを、近所の人たちとバーベキューで楽しみます。
このサマーハウスになくてはならないのがサウナです。フィンランド人は、「薪で暖めたサウナ以外はサウナじゃない」と言います。薪のサウナは香りがあり湿度も高いのですが、ガスや電気のサウナは湿度が低く、長時間は入れないそうです。
サウナは、サウナストーブで暖められた石の上に、快適な湿度になるまで何度も水をかけて入ります。入った後の楽しみは、目の前にある湖に裸のまま飛び込むこと。この気持ちよさは、都会では絶対に味わえないサマーハウスだけの特権です。

※NHKサイトを離れます
ページトップ