2013年4月16日(火) 初回放送
語り:榊原郁恵
撮影時期:2013年2月
東南アジアで最もモダンできれいな国と言われるシンガポールは、国土面積がわずか682平方キロメートル。東京23区くらいの小さな島国です。東南アジアのビジネスハブとして発展を続け、街の中心地には最先端の高層ビル群がそびえています。多民族の都市国家で、マレー系や中国系をはじめ、英国植民地時代に労働者としてやって来たインド人、アラブ人などが暮らしています。街にはチャイナタウン、リトル・インディア、アラブ・ストリートなどがあり、それぞれの民族が伝統的な文化や生活様式を大切に守っています。また、ホーカーセンターには各民族の料理店が集まり、多くの人々でにぎわっています。
東南アジアで最も発展しているシンガポール。その最先端を代表するのが、マリーナ・ベイ地区です。ボート型のプールを冠した未来的なデザインの高級ホテルや高層ビル群が立ち並び、近年、街の景観は大きく変わりました。国土が狭く、資源や産業が乏しいシンガポールは、1965年の独立以来、経済成長を最優先にして街づくりを進めてきました。外国資本の積極的な導入、インフラの整備や優秀な人材の育成などがそうです。その上、観光資源を整え、世界中から人が集まってくるようにしました。また、衛生面を向上させ、街の屋台をホーカーセンターに集約しました。現在の洗練されたシンガポールの街並みは、こうした国をあげての計画的な政策によってつくられたものです。
街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!
今回のナビゲーターは、料理研究家のリリー・ワンさん。グルメ天国シンガポールのおススメ料理を、研究家ならではの視点で紹介してもらいました。
チキンライス
シンガポールのグルメを語る時に欠かすことのできない国民食!ジューシーでバランスの取れたチキンの味は、何度食べても飽きることがありません。数あるシンガポール料理の横綱です!
サテ
マレー人に根強い人気のあるサテ。見た目は日本の焼き鳥そっくりですが、サテはさまざまな香辛料の入ったタレに鶏肉を一晩漬け込み焼いたものです。
フィッシュ ヘッド カレー
名前の通り、大きな魚の頭を煮込んだカレー。魚の頭から出るダシがカレーにコクを与え、マイルドでさらりとした味わいに仕上がります。もともとは、インドからの移民が市場で魚の頭が捨てられているのを見て、もったいないとカレーに使いだしたのが始まりなんだとか。インドでは作られていない、シンガポール生まれのカレーなんですよ。
街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!
今回は都会のけん騒を離れ、渡し舟で15分ほどのウビン島へ。この島では、バードウォッチングや釣り、サイクリングなどが楽しめるため、週末はとてもにぎわいます。
ここは開発から取り残され、50年前のシンガポールの面影が残されている場所。島を覆う熱帯雨林の中を進むと、野生のイノシシに遭遇!でも人に慣れているようで、餌をもらおうと近づいてきました。
漁師さんに誘われて、小舟に乗ってカニ漁へ。マングローブの原生林が茂る、手付かずの自然の中を舟で進みます。そこでとれたカニは、ハサミが大きくてビックリ!都会を離れ、島の暮らしにふれることができました。