これまでの街歩き

台北市南部・永康街界わい/ 台湾

2013年7月2日(火) 初回放送

語り:遠藤久美子

撮影時期:2013年3月

世界地図

地図

場所

 台北は、エリアごとにさまざまな顔を持つ街です。今回訪ねる市街地南部は、台湾師範大学に近い文教地区。なかでも個性的なお店が軒を連ねる永康街は、緑の多い閑静な住宅街が隣接し、街歩きにうってつけの場所です。近年、地下鉄が開通し、観光客だけでなく地元の人たちも多く訪れるようになりました。ここには広大な大安森林公園もあり、近くで毎週花市場が開かれています。街を歩くと路地やベランダにも観葉植物や花がたくさん飾られていて、まるで都会のオアシスのようです。こうした穏やかで落ち着いた環境が人気となり、新しい発想で仕事をする若い人たちが、手作り雑貨のお店やデザイン事務所などを次々とオープンさせています。

Information

茶芸館

今、台北の女性の間では茶芸館がブームです。特に人気があるのは、台湾茶を落ち着いた空間でゆっくり楽しめる茶芸館。一人で何時間も過ごす女性も多いのだとか。
 台湾茶道の一番の特徴は、お茶の香りを楽しむこと。“聞香杯(もんこうはい)”と呼ばれるお茶の香りを嗅ぐための器もあります。日本の茶道のように細かいルールはなく、誰でも気軽に楽しむことができます。台湾にはさまざまなお茶があり、琥珀(こはく)色で果物のような甘みのある“東宝美人茶”や、緑茶に似た味で花のような香りのする“包種茶”、黄金色の“凍頂烏龍茶”などが代表的なもの。茶芸館の予算は、だいたい300元(約1000円)ほど。少し高めですが、台北の女性たちはここでリフレッシュして、忙しい毎日を頑張っているんですね。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 今回紹介してくれるのは、流行のサイクリングウェアに身を包んだ社会人1年生のリッキーさん。自転車で街を走るうちに、おいしいお店に詳しくなったのだとか。

ルーウェイ

肉、野菜、練りもの、餅、豆腐、ラーメンなど、さまざまな食材の中から食べたいものを選んでザルに取ります。それをお店の人が食べやすい大きさに切り、香辛料や漢方食材を使った秘伝のスープで煮込んでくれます。これが「ルーウェイ」。食べる時は、刻みねぎとソースをかけましょう。

黒米おにぎり

最近は、ビタミンやミネラルの豊富な黒米が人気です。おにぎりの具は、干し大根と揚げ麩(ふ)、甘辛く味付けした肉でんぶ。揚げ麩のパリパリした食感が魅力です。黒豆の豆乳と一緒に食べると、さらに健康的なメニューになりますよ。

胡椒(こしょう)餅

しょうゆと油に漬け込んで、こしょうを効かせた豚肉と、たっぷりのねぎを皮で包み、レンガの窯で焼いたもの。外の皮はパリパリ、中は肉汁が染み込んでしっとり。一度食べたら病みつきになる人も多いのだとか。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

烏来(うーらい)温泉

 今回は台北の人々に人気の湯治場「烏来温泉」に、ちょっと“より道”してみましょう。
 烏来温泉は台北からバスで約40分の距離にあります。バスを降りると、食堂や旅館、日帰り温泉などが並ぶ通りがあります。食堂の前では、店員さんがエビや小魚のフライを並べていました。話を聞いてみると、温泉が混じる近くの川は温かいので、魚は山奥にある上流まで取りに行っているのだそうです。川に行ってみると、手作りの露天風呂やサウナ、足湯などがそろった無料の湯治場があり、大勢の人々でにぎわっていました。お湯は熱いそうで、水たまりのような温泉に入っている男性に声をかけると、「真っ赤になっちゃった」とのこと。
 さらに奥に行くと食事コーナーがあり、持ち寄った食材で常連客がラーメンを作っていました。訪れた人には、「みんな兄弟のようなものだから」と、無料で食べさせてくれます。台北からちょっと奥に入っただけで、こんな究極の温泉があるんですね!

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