これまでの街歩き

台北市南部・永康街界わい/ 台湾

2013年7月2日(火) 初回放送

語り:遠藤久美子

撮影時期:2013年3月

街の「花市場」

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 大安森林公園のすぐそば、建国南路のガード下には毎週末、花市場が立ちます。花束や鉢花、観葉植物など、さまざまな植物が格安で売られるため、朝から夕方の閉店まで多くの人々でにぎわいます。目を引いたのは、ピンクと白のミックスや薄い黄色など、珍しい色のブーゲンビリア。ランも種類が豊富で、大きな鉢のものでも1つ100元(約300円)で手に入ります。ここで出会った男性が、「空中庭園を見においで」と自宅のマンションに誘ってくれました。
 男性は奥さんと娘さんとの3人暮らし。庭園は屋上にあり、マンゴーやぶどう、ドラゴンフルーツなどの果樹やいろいろな花が植えられていて、池まであります。男性はここでお茶を飲みながら、娘さんのピアノを聴くのが何よりの楽しみなのだとか。この空中庭園は、旦那さんが遊び歩かないように、奥さんが20年前に思いついたのだそうです。今、旦那さんは毎日2時間も庭園の手入れをしています。温暖で雨の多い台湾ならではの、家族の癒やしの空間でした。

街の「猫カフェ」

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 路地を歩いていると、猫の鳴き声が!お店の前で、男性のお客さんが猫と遊んでいました。中に入ると、カウンターの上に3匹、棚の上に3匹、テーブルの上に1匹と、あちこちに猫がいます。この“猫カフェ”には、猫が40匹もいるんだとか。
 日本と一番違うのは、男性の一人客が多いこと。読書したり猫の写真を撮ったりしながら、2~4時間くらいここで過ごす男性も多いのだそうです。お客の男性に声をかけると、30代の塾講師で、物理の授業の教材を作っているところでした。「猫が仕事のじゃまにならないの?」と聞くと、「猫がパソコンに乗ったりすると休憩できるし、楽しい気分で仕事ができるんだ」とのこと。
 台湾は15年以上の歴史を持つ猫カフェ発祥の地。永康街にもいくつかお店があり、どこもにぎわっているのだそうです。自由気ままな猫と一緒にいる時間を楽しむことで、人間にもゆとりが出てくるのかもしれませんね。

街の「公園」

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 建国南路など4つの大通りに囲まれた大安森林公園は、台北市民のオアシスです。広大な芝生の広場や野鳥の住む池、ヤシがたくさん植えられた遊歩道があり、スポーツを楽しめるスペースも充実しています。
 夕方、公園を訪れると、小学生の息子2人とボール遊びをしているお父さんに出会いました。今日は子どもたちと遊ぶために、早めに仕事を切り上げたのだとか。平日にお父さんと遊べて、子どもたちもとってもうれしそう!その先に行くと野外ステージがあり、台北市のオーケストラとヨーロッパのミュージシャンが合同演奏会を開いていました。ここでは毎週のようにステージパフォーマンスが行われていて、無料で楽しめるのだそうです。
 演奏を聴いている人の中に、音楽に合わせて太極拳をする男性がいます。話を聞いてみると、「音楽を聴きながら体操をすると幸せを感じるんだ」と、すてきな笑顔で話してくれました。

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