これまでの街歩き

コインブラ/ ポルトガル

2014年3月4日(火) 初回放送

語り:高橋克実

撮影時期:2013年11月

世界地図

地図

場所

 ポルトガルのほぼ中心部に位置するコインブラ。人口は約14万。なだらかな丘の上、モンデゴ川を挟むように街が広がっています。
 1世紀、ローマ人がこの地に都市を建設したことが街のはじまりだと言われています。その後、商業都市に発展し、12世紀にポルトガル王国が建国された際の都として栄えました。丘の頂上には、ヨーロッパでも有数の歴史を誇るコインブラ大学があることで有名で、人口の約3分の1を学生が占める学園都市として知られています。

Information

コインブラ大学

 コインブラ大学はポルトガル最古の大学で、12世紀に当時の国王ディニス1世によって創設されたのがはじまりと言われています。リスボン大学とポルト大学が創設されるまでのおよそ600年の間、国内唯一の大学としてポルトガルの文化を支える重要な役割を果たしてきました。世界遺産に登録されている、人気の観光スポットでもあります。
 見どころは旧校舎にある「帽子の間」と「ジョアニナ図書館」。どちらも歴史と伝統を感じさせてくれるすてきな場所です。ジョアニナ図書館は、その美しさから“世界一美しい図書館のひとつ”とも言われているほど。皆さんもコインブラを訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 古くから日本に伝わる南蛮菓子。今回は、スイーツにうるさい紳士3人組が、大学の街らしく熱い討論を交えながら、おすすめの南蛮スイーツをご紹介します。

テントゥーガル

コインブラの修道院で生まれた南蛮スイーツ、テントゥーガル。味の決め手となる極薄の生地は、大きな部屋に生地を目いっぱい伸ばす伝統的な製法で作られます。こうして生まれるパリッパリの生地と、濃厚な卵黄あんとの相性は抜群。甘党なら魅了されること間違いなしの逸品です。

パステル・デ・ナタ

エッグタルトの元祖と言われるパステル・デ・ナタ。リスボンの修道院発祥のお菓子で、ポルトガル全土で食べられている国民的南蛮スイーツです。サクサクのパイ生地に、トロトロのカスタードクリームが絶妙な味わい!

パン・デ・ロー

ポルトガルには、修道院で生まれたお菓子が数多くあります。こちらのパン・デ・ローもその一つ。日本のカステラの原型とも言われ、ポルトガルの伝統的な南蛮スイーツです。卵と砂糖と少量の小麦粉で作る、シンプルな味わいが魅力です。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

アベイロ

 今回はコインブラから電車でおよそ1時間。運河の街、アベイロへ向かいます。人口およそ8万のこの小さな街は“ポルトガルのベネチア”とも言われています。電車で出会った女性が「古き良きポルトガルが感じられる」と教えてくれました。ロマンチックな運河クルーズを期待して、ワクワクしながら運河を目指します。
 駅に降り立つと、ポルトガルの有名なタイル、アズレージョを発見。きれいな青色で街の運河が描かれていました。運河に到着すると、丸い舳先(へさき)と絵が特徴的な小船、モリセイロが浮かんでいます。
 おすすめの場所があるという船頭さんに連れられて、いざ運河クルーズへ出発!ロマンチックな街並みが見られるかと思いきや、モリセイロは街の運河を出て、なにやら広い入り江へ。なんでも、昔はここで取れる海藻が農業の肥料として利用され、アベイロの暮らしに欠かせない物だったそうです。この広い入り江こそ、自然と共に暮らしてきた、古き良きポルトガルの美しい原風景だったんですね。

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