これまでの街歩き

フエ/ ベトナム

2006年6月13日(火) 初回放送

語り:矢崎 滋

撮影時期:2006年4月

街の「バイオリニスト」

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旧市街の商店街を歩いていると、どこからかバイオリンの調べが聞こえて来ました。メロディに導かれていくと、そこは漢方薬店。バイオリンを弾いていたのは、お店のご主人でした。
学校の先生だったお父さんに音楽の手ほどきを受けて、バイオリンを弾くようになったというご主人。「仕事の合間にバイオリンを弾いていると、心が豊かになる様な気がするんです」と、お得意のクラッシックを2曲も聴かせてくれました。
王朝の都に響くバイオリンの音色……。こちらの心も豊かにしてくれたような気がしました。

街の「歯!?」

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旧市街で、不思議な通りを見つけました。
その通りには、「ニッ」と歯を見せて笑ったときの口のイラストが、見渡す限りずらりと並んでいるのです。白い歯と赤い唇のコントラストが印象的なこのイラスト、実はお店の看板だったんです。そのお店とは、入れ歯のクリニック。
聞けば、ベトナムの水には石灰分がたくさん含まれているため、歯を傷めやすく、多くのベトナム人が、義歯を使用しているのだそうです。この通りは、そんな人たちを相手に商売をしているお店が集まった通りなのでした。

街の「大工さん」

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新市街の街はずれ、その夕暮れ時、ミニチュアの船を作っている大工さんに出会いました。その方が作っているミニチュアは、どれも実際にフォン川で使われているものばかり。設計図もなく、自分の目だけを頼りに作っているそうですが、とても精巧に作られていました。船作りは趣味で始めたといいますが、その腕を買われて、最近は外国から注文が来ることもあるのだそうです。
いつか、フォン川に浮かぶ全ての種類の船のミニチュアをそろえて、船の博物館を作るのが夢だと語ってくれました。その時の大工さんの目が、とてもきれいなのが印象的でした。

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