これまでの街歩き

ジローナ/ スペイン

2013年10月29日(火) 初回放送

語り:余 貴美子

撮影時期:2013年8月

街の「ライオン伝説」

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 旧市街の入り口へと続く橋を渡っていくと、観光客が列を作って並んでいるところに出くわしました。その先には古そうな石の柱が。不思議に思いながら眺めていると、柱の先になにやら奇妙なものがへばりついているではありませんか!ロンドンから観光に来たという女性に聞いてみると、親切にもガイドブックを開いて教えてくれました。聞けばこれ、ジローナの古い伝説となっている雌ライオンの像なんだとか。そのお尻にキスをすれば再びジローナを訪れることができるそうです。このライオンが最初に旅人を出迎えてくれるんですね。

街の「ユダヤ人街に暮らすおばあさん」

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 旧市街のちょうど中心の辺りを散策していると、細い路地の入り口を発見。古そうな石畳の階段が上の方まで続いています。何ともいわれぬ美しい光景に導かれ、階段を上っていくと、ステキなおばあさんに出会いました。実は、この独特な路地の一角は、4世紀から数世紀にわたって築かれたというユダヤ人街だったのです。道沿いにあるお宅にお邪魔すると、かつてユダヤ人が経典を置いて祈りをささげたという印を見せてくれました。街が一望できるベランダで、おばあさんが静かに語ったのはジローナへの深い愛でした。

街の「大聖堂に暮らす家族」

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 ローマ時代の石の門を抜けると、700年かけて造り上げられたジローナのシンボル、サンタ・マリーア・デ・ジローナ大聖堂が見えてきます。文化財に指定されている立派な大聖堂の前は、ヨーロッパ最古のうちの一つといわれるスペインの至宝・刺しゅうタペストリーを一目見ようという観光客で大にぎわい。
 入り口を探していると、一人の青年に声を掛けられました。誘われるまま古い扉の中へ…。12世紀に造られたという回廊で紹介されたのは、青年のお母さんと弟さん。実は、家族で大聖堂を管理しながら暮らしているというのだからビックリ。いろいろな昔話を聞きながら自慢のタペストリーを見せてもらい、思わずウットリしてしまいました。

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