これまでの街歩き

ライデン/ オランダ

2015年6月9日(火) 初回放送

語り:鈴木 杏

撮影時期:2015年3月

街の「詩」

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 ライデン大学本部の隣の建物の壁に、大きく書かれた「荒海や 佐渡によこたふ 天の川 芭蕉」という文字を発見。ここに住むエルスさんに、お話を伺うことができました。半年前に、ご家族で引っ越してきたというエルスさん。日本語はまったく読めないそうですが、前に住んでいた天文学者にこの俳句の意味を教えてもらったそうです。
 街にはこのように、建物の壁に詩がたくさん書かれ、その数は100以上あるんだとか!詩は日本語以外にもロシア語、スペイン語、アラビア語など、さまざまな言語で書かれていて、海外からの観光客は自分たちの言葉を発見すると、とても喜び、話しかけてくれるとうれしそうに教えてくれました。

街の「壁」

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 街を歩いていると、なぜか「壁だけ」の工事現場がありました。壁から作り始めているわけではなさそうです。通りすがりのカップルにたずねると、オランダには歴史的な建物を建て替える場合、外壁だけは残すという法律があるそうです。ライデンには古い建物が沢山あるから、このような工事がとても多く、美しい街並みを保っているのだとか。
 ところが、「古い街並みは美しい」と感じる彼氏に対して、彼女は「ツマラナイ」と思っているそうです。大きくて新しい街が好き。以前は東京にも住み、原宿のファッションが好きな彼女のそれでもライデンの好きな所は・・・やっぱり「彼氏」!
 街を愛する理由は人それぞれ・・・な出会いでした。

街の「ガス灯」

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 夕暮れの住宅地、街灯がたくさん立つ奇妙な庭で作業をする男性に出会いました。73歳になるヘンクさんは、ガスでつく19世紀の街灯やランプを趣味で50年もコレクションしています。オランダはもとより、ドイツからも集めてきたランプを全て火がつくようにするのが、ヘンクさんのこだわり。のみの市で材料を探し、時間をかけて修理してきたそうです。
 ライデンで生まれ育ち、子どもの頃、通りの街灯はまだガスの明かりでした。「遊んでいても明かりがともると、家に帰る合図だった。昼間にガス灯をつけちゃうなんてイタズラもしたよ」と懐かしい思い出を笑いながら語ってくれました。

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