これまでの街歩き

ダブリン/ アイルランド

2005年10月25日(火) 初回放送

語り:桂 文珍

撮影時期:2005年7月

世界地図

地図

場所

イギリスの西に浮かぶ、人口およそ400万の島国アイルランド。その東海岸にダブリンはあります。イギリスとの間にあるアイリッシュ海、その海に注ぐリフィ川の、河口近くに発展した街がダブリンです。アイルランドの首都であり、人口の4分の1が集中する都市はいま、IT関連の好景気で新しいビルがそこここに建ち、新たな表情を持ちつつあります。
ケルト人の小さな町として出発したダブリンは、1000年を超える歴史のなかで、ヴァイキングやノルマン人の占領、イギリスによる長年の支配、独立のための闘争を経験してきました。
洗練された都会ながら、素朴で親しみやすい人々に伝統の息吹が感じられる街です。

Information

文学大国アイルランド

アイルランドは4人のノーベル賞作家を生んでいる文学の国でもあります(ウィリアム・B・イエーツ、バーナード・ショウ、サミュエル・ベケット、シェイマス・ヒーニー)。他にも『ガリバー旅行記』でお馴染みのジョナサン・スウィフト(1667~1745)や『サロメ』のオスカー・ワイルド(1854~1900)、『ユリシーズ』のジェームス・ジョイス(1882~1941)も忘れることはできません。
文学の伝統は、古代ケルトの時代に遡ることもできるといいます。古代ケルト社会では、詩人が王様に次ぐほどの非常に高い地位を持っていたそうです。イギリス統治時代は、アイルランド古来の言語であるゲール語の書物の弾圧があり、後の19世紀後半にはゲール語と民話を見直そうとする運動が盛り上がりました。
トリニティ大学の図書館には、20万冊に及ぶ貴重な書物を収めた長さ65mの部屋“ロングルーム”やアイルランドが世界に誇る『ケルズの書』があります。ダブリンの街を歩けば、さりげなく置かれた偉大な作家たちの像に出会うことできます。

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