これまでの街歩き

コルドバ/ アルゼンチン

2009年5月7日(木) 初回放送

語り:中村梅雀

撮影時期:2009年2月

世界地図

地図

場所

ブエノスアイレスから北西へ700km。大草原パンパを越えたところにアルゼンチン第二の都市、コルドバがあります。人口およそ140万の大都会。
南米にやってきたスペイン人によって16世紀に築かれ、当時はアルゼンチン随一の都市として栄えました。当時の街並みが大切に保存され、ヨーロッパを想起するような、白壁の美しい建物の数々を見ることができます。
街の中心には、イエズス会によって創立されたアルゼンチン最古の大学、国立コルドバ大学があり、多くの学生が勉学に励んでいます。

Information

ガウチョ

南米ではカウボーイのことを「ガウチョ」と呼びます。ヨーロッパから牛が持ち込まれた16世紀ごろ、大草原パンパで野生化した牛を捕らえる危険な仕事に従事していたのが彼ら。現代においても牧場で牛を育てて暮らしています。「牧場」といっても、牧草地は何ヘクタールもある広大なもの。ガウチョたちは、馬を乗りこなし、広大な牧場の方々に散らばった牛たちを管理しています。
おいしい 牛肉を作る秘けつは子牛の頃から良質な牧草を与え、徹底的に健康を保つことだそうです。
ガウチョが大切に育てた牛は、彼らの誇りであり、アルゼンチンの人々にも良質でおいしいとして、高く評価されています。

国立コルドバ大学

アルゼンチン最古の大学が、コルドバ大学。1613年にイエズス会によって創立されました。
2000年に世界遺産に登録された建物には、ヨーロッパと南米の文化が混ざり合った装飾が施され、卒業試験が行われていたサロンや、ヨーロッパからはるばる運ばれてきた古書など、当時を物語るものたちが今なお大切に保存されています。現在でもコルドバ大学は、アルゼンチンの名門として多くの学生に愛されています。

アルタ・グラシア

コルドバから40km南西の歴史ある保養地、アルタ・グラシア。川や丘などの美しい自然と閑静な住宅街が広がるこの街は、コルドバ市民の憩いの場となっています。アルタ・グラシアには、17世紀にイエズス会によって造られ、2000年に世界遺産にも登録された歴史ある農園があります。
そして、いま一番人気の場所が、この地で幼少期を過ごしたチェ・ゲバラの記念館。喘息(ぜんそく)をわずらっていた幼いゲバラのために、空気の澄んだアルタ・グラシアに一家で引っ越してきたのです。
記念館には、少年時代のチェ・ゲバラの部屋や、学校の卒業証書、幼少期から亡くなるまでの彼の生涯を通した写真の数々などが展示されています。キューバのカストロ議長もこの記念館を訪れ、盟友ゆかりの品々を前に「感動した」ともらしたとか。ゲバラ記念館は、アルタ・グラシアにやってきた観光客でいつもにぎわっています。

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