これまでの街歩き

トンヨン/ 韓国

2012年11月20日(火) 初回放送

語り:矢崎 滋

撮影時期:2012年8月

世界地図

地図

場所

 トンヨン(統営)は、韓国南東部に位置する行政区・キョンサン南道の港町。プサンから約120kmの場所にあります。人口はおよそ15万。海が美しくて水産資源が豊かなトンヨンは、今リゾート地として大人気。マリンスポーツや島めぐりを楽しむほか、イワシやウナギ、ホヤなどの新鮮な魚介類を味わうために、年間700万人もの観光客が訪れます。周辺に散らばるたくさんの小島とその海域は、韓国唯一の海上国立公園に指定されており、トンヨンはその中心地として有名です。

Information

絶景のサイクリング道路

 リゾート開発が盛んなトンヨンでは、さまざまなスポーツの体験ができます。中でも人気なのが、町の中心地から車で20分ほどの場所にある海辺のサイクリング道路です。全長はたった2.5kmと短い道路ですが、楽しみ方は盛りだくさん!道路の途中には、陸から200m離れた海の上に造られた「トンヨン灯台釣り公園」への入り口があり、公園では行き交う船を間近に眺めながら、海釣りを楽しむことができます。ここで釣れるのはメバルやアジ、イシダイなど。釣り道具を貸し出してくれるので、手ぶらで行っても大丈夫ですよ。
 さて、海で遊んだら、次は山へ。2011年の暮れに完成したばかりの新しい展望台に上れば、青い海と緑の島々を一望できるんです。トンヨン市では、この展望台を映画やドラマのロケ地として売り込んでいくそうなので、これからは注目のスポットになるのではないでしょうか。みなさんもぜひ、トンヨンの大自然を楽しんでくださいね。

チャンサ島

 トンヨン観光の目玉は遊覧船に乗っての島めぐり。今もっとも注目されているのが、チャンサ島です。国立公園に指定されている美しい海を楽しみながら、船に揺られて50分。長さ2kmほどのチャンサ島は90年代に無人島になり、その後、6年の工事を経て2012年に海上公園としてオープンしました。
 島に上陸すると、まず大自然がお出迎え。自生する花は約200種あり、四季折々の表情を見せてくれます。島全体は常緑樹に覆われ、韓国で天然記念物に指定されているツバキは、なんと10万本も自生しています。ツバキの花が咲く2~3月は島全体が赤く染まるんだとか。それ以外にも、チャンサ島には魅力がいっぱい!島に点在するアート作品を楽しんだり、特産のホヤをふんだんに使った珍しい“ホヤビビンバ”を味わったり、20年前に廃校になった小学校の校舎を訪ねて島の暮らしにふれてみたり…。
 トンヨンの周りには、チャンサ島の他にも個性豊かな島々がたくさんあります。ぜひ、お気に入りの島を見つけてみてはいかがでしょうか?

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 ベスト3を紹介してくれたのは、地元の大学生、シン・ウォンミンさん。

チュンム・キンパップ

韓国のソウルフード「のり巻き(キンパップ)」は地方によって種類も豊富。トンヨン名物チュンム・キンパップは、ご飯をのりで巻いただけで具が入っていないのが特徴。それだけでは物足りないので、必ず大根キムチとイカやイイダコのあえ物を付け合わせにします。のり巻きの中に具を入れなくなったのは、60年ほど前のこと。もともと港で弁当として売られていたため、具を入れると日ざしの強い波止場では傷みが早かったからなんですって。テイクアウトもできますが、店でいただくとイワシのだしのおいしいみそ汁を出してくれます。みなさんもぜひ、召し上がってみてくださいね。

蜂蜜パン

トンヨンを代表するスイーツで、作り方はいたってシンプル。小麦粉の生地にあんこを入れて油で揚げ、水あめをからめてゴマをまぶせば、できあがり。発売当初“蜂蜜のように甘くておいしい”と評判を呼んだことが、蜂蜜パンの名前の由来なんだそうです。

ウチャ

50年ほど前に2つの料理が合体してできたトンヨンの名物料理。1つは国民的な麺料理「チャジャンミョン(ジャージャー麺)」。もう1つが日本から伝わった「うどん」。「ウチャ」という名前も、2つの料理をあわせた名前なんです。イワシのだしをとったスープとマイルドな肉みそが溶け合う、絶妙な味!

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