世界ふれあい街歩き

場所

　バンコクの南およそ860kmに位置する、総面積543平方キロメートルのタイ最大の島。人口はおよそ33万。周囲を39の小さな島々に囲まれています。高い透明度を誇るエメラルドグリーンの海とサンゴ礁、白い砂浜の美しさから、「アンダマン海の真珠」と呼ばれ、島の西側にはさまざまな表情を持ったビーチが続いています。スズの採掘と貿易で栄えた16世紀ごろから、ポルトガルやマレーシア、中国(福建省)などの商人が訪れるようになりました。島の中心にあるプーケットタウンには、今も「中国ポルトガル様式」のレトロな建物が点在し、当時の繁栄をしのばせます。一部の通りではこうした歴史的な街並みを復原・保存しようと、電柱の地中化工事が行われました。美しく修復されたタラン通りやロマニー通りの界わいは、絶好の写真撮影スポット。建物をバックにポーズをとる人々で、にぎわっています。
　国際都市として栄えたプーケットは、文化や信仰が多種多様です。旧市街では、中国式の寺院をたくさん見かけたり、中国人のお店のすぐそばにイスラム教徒の人のお店があったりと、異なる文化が共存する姿を身近に感じることができます。

プーケットの歴史

　観光地として発展する以前から、プーケットは貿易都市として多くの外国人でにぎわっていました。16世紀からスズの採掘が始まり、20世紀初頭には福建省出身の中国人が大勢入植して、大規模な鉱山開発が行われるようになります。しかし、1980年代に入ると、スズ産業は衰退。それに代わって、観光が産業の主体になりました。
　「プーケット スズ鉱山博物館」には、こうした歴史を学ぶことができるユニークな展示物があります。太陽系の紹介や人類の誕生から始まり、プーケットの歴史へと続くスケール感は、ダイナミックのひと言！露天掘りのスズ採掘現場を再現したジオラマやろう人形で作った作業員の姿からは、当時の労働の厳しさがリアルに伝わってきます。中国文化の流入を伝えるコーナーでは、家財道具や家屋の造りなどの展示物も凝っていて、今も街のあちこちに残る中国文化の原点にふれることができます。プーケットの旅がいっそう味わい深くなる、プーケット スズ鉱山博物館。一度、足を運んでみては？

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介！

　今回紹介してくれるのは、旅行ガイド見習いのフアイさん。見習いだって、グルメについては誰にも負けません！ビーチサイドで満喫するイチ押しグルメ、ベスト3です。

福建麺(ミー・ホッケン)

プーケット名物の麺料理と言えば、この福建麺。19世紀、中国福建省からの移民とともに伝わったと言われています。とれたてのシーフードと麺を強火で炒め、生卵をトッピング。魚介類のうま味がたっぷりです！テイクアウトができるお店ではバナナの葉で麺を包むので、風味がさらにアップするんですよ。こちらもぜひお試しあれ！

揚げバナナ(クルアイ・トート)

タイ国民に愛されている定番のおやつです。薄くスライスしたバナナに、米粉やココナツパウダー、砂糖などを混ぜた衣を付けて、揚げるだけ！熱を加えても身が崩れない、モンキーバナナを使うのがポイントです。甘くてサクサクの食感がついつい後を引くおいしさ！ビーチサイドで小腹がすいた時に、もってこいの一品です。

パイナップルチャーハン (カオ・オッ・サッパロ)

パイナップルの実を丸ごと器にしたゴージャスな南国風チャーハンです！具にパイナップルやカシューナッツ、干しぶどうを使い、ターメリックでカレー風味に。ジューシー＆フルーティな味わいが、リゾート気分を最高に盛り上げてくれます。かつては宮廷料理のひとつでしたが、今ではビーチのレストランで気軽に楽しめる定番メニューとなっています。

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます！

ピピ島

　街からちょっとより道をして、イチ押しの観光スポットを訪ねます！
　プーケットからの“より道”は、神秘の楽園「ピピ島」。プーケットから定期船でおよそ2時間半の場所にあり、大小6つの島で成り立っています。エメラルドグリーンの美しい海は、タイ有数のダイビングスポット。世界中のダイバーから人気があります。ピピ・ドン島は、リゾートホテルやレストラン、ダイビングショップなどが立ち並ぶにぎやかな島。ピピ・レイ島は、切り立った岩壁に囲まれていて、まさに絶海の孤島！レオナルド・ディカプリオ主演の映画「ザ・ビーチ」の舞台になった場所として知られています。
　ピピ島をもっと楽しむなら、ボートのツアーやチャーターがおすすめ！無人島のビーチでひと泳ぎしたり、季節によっては高級食材「ツバメの巣」の採取風景を見学したり。他にも、野生のサルとふれあえるモンキービーチなど、楽しいスポットがいっぱいです。