2013年11月5日(火) 初回放送
語り:八嶋智人
撮影時期:2013年9月
ブラジルの南東部沿岸に位置するリオデジャネイロ州の州都で、人口600万を超えるブラジル第2の都市。街から臨むグアナバラ湾は世界有数の美港とたたえられ、ダイナミックに入り組んだ海岸線と海に迫る小山が独特の景観を成しています。ポルトガル人がこの場所を発見したときに湾口を川と間違えたことから、リオデジャネイロ(ポルトガル語で「1月の川」)の地名ができたといわれています。
ポルトガル領だった時代にはアフリカから大勢の人が奴隷として連れてこられ、その後はヨーロッパや日本からの移民をさかんに受け入れてきたブラジル。リオデジャネイロも、多種多様な人種が共存して交じり合い、活気に満ちた魅力を放っています。
マングローブの森だったこの場所に、ポルトガル人が最初に教会を建てたのは16世紀のこと。その後、ポルトガルの移民が地域開発を始め、19世紀には立派な街が誕生しました。当時の街づくりを支えていたのは、アフリカから連れて来られた奴隷の人々でした。今のリオには、彼らの子孫や先住民、ヨーロッパやアジアからの移民などさまざまな人種が仲良く共存し、街の魅力を生み出しています。
その魅力を象徴するのがリオのカーニバル。アフリカから来た人たちが持ち込んだダンスやリズムがキリスト教の祝祭と混じり合い、ブラジル独特のカーニバルに発展したのです。カーニバルで人々がともに踊る姿には、リオの歴史と魅力が凝縮されているんですね。
街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!
ダンスもサッカーも女性も大好き!というリオのちょいワルおやじ、アルフレッドさんとその妻ルーデスさんが、バラエティー豊かなリオの料理の中からとっておきのベスト3を紹介します。
シュラスコ
岩塩をまぶした肉の塊を炭火でじっくり焼きあげた串焼き肉。牧畜のさかんなブラジルならではの料理です。肉の種類は牛肉や子羊、豚、鶏肉など20種類以上もあるそう。お店で食べるときは、シュラスコの串を持って店員が席を回るので、食べたい分だけ切ってもらって、頂くんですよ。
フェイジョアーダ
ブラジルの国民食ともいわれている人気料理。中には豚の耳や足、尻尾などが入っています。かつてアフリカから連れてこられた奴隷が、主人の残り物を使って料理をしたのがそもそもの始まりだとか。材料を豆と一緒に長時間じっくりと煮込んだもので、コラーゲンもたっぷりです。
ポン・デ・ケージョ
ポルトガル語でチーズパンのこと。パンといっても小麦粉ではなく、もともと先住民たちが主食にしていたキャッサバという芋の粉を使います。とても粘り気があるこの粉にチーズをどっさり混ぜて、オーブンで焼くこと30分。表面はカリカリ、中はモッチモチ。この食感がたまらない!
街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!
リオデジャネイロの中心部から車で約20分、見えてきたのは4kmにも及ぶ白砂の輝くビーチ。リオっ子が愛してやまない楽園リゾート、コパカバーナ海岸です。波打ち際の近くにはパラソルが立ち並び、大胆な水着で思い思いに日差しを浴びる人、人、人…。地元の女性に聞いてみると「コパカバーナは海が最高!」なのだそう。みんな、きれいな日焼けの跡をつけるのに余念がありません。目を転じれば、ビーチに張ったネットを挟んで、手を使わない「フットバレー」で遊ぶ男性たちもいます。そのうちの一人は、子どもの頃からこのビーチでいろいろなスポーツを楽しんできたそうで、フットバレーはおじいさんになるまで続けるとのこと。「空も海もきれいで、波が穏やかなこの海岸の街に生まれたことを神様に感謝している」と、ステキな笑顔で話してくれました。コパカバーナ海岸は、健康的で明るい人たちによく似合う、絶景のビーチでした。