これまでの街歩き

シャフシャウエン/ モロッコ

2013年12月17日(火) 初回放送

語り:永作博美

撮影時期:2013年10月

世界地図

地図

場所

 モロッコ北部・リーフ山脈のふもとに広がるシャフシャウエンは、人口およそ3万5千。街から2つの峰が動物の角のように見えることから、「角を見よ(=シャフ・シャウエン)」と名付けられました。山に囲まれ、敵から攻められにくい地形を生かし、イスラム王朝のムーレイ・アリ・ビン・ラシッドによって、カスバ(要塞)を築かれたのは1471年のこと。その後、スペインのアンダルシア地方から来た多くの移住者によって、街はさらに発展しました。やがて、カスバは中世モロッコを治めたムーレイ・イスマイルによって増強されますが、20世紀にはスペインの保護領となった時期もありました。山奥の小さな街ながら、イスラムとヨーロッパの交差点でもあったのです。

Information

なぜ 青い街?

 シャフシャウエンはどうして青い街になったのでしょうか?一説によると、15世紀にスペインのアンダルシア地方から移り住んだ人たちが、家の中をごく薄い青色で塗り始めたことがきっかけだといわれています。強い日ざしで家の中がまぶしくならないようにするための工夫だったそうです。それから、20世紀に街に移り住んだユダヤ人が家のドアや壁を青く塗ったという説や、虫よけのために青色の塗料が効果的だという説などいろいろな説が唱えられています。
 街路樹やタクシー、お墓までが青い街…。今では多くの観光客がこの青い街をひと目見ようと詰めかけていることから、街の人もこぞって自分の家を青くきれいに塗っているようです。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 グルメな女子高校生サルマさん、サハルさん、シャイーマさんの仲よし3人組が、おなかをすかせた放課後に食べるオススメ料理を教えてくれました。

ヤギのタジン

タジンとは、モロッコの伝統的な鍋料理。三角帽子のような形をした土鍋を使ってコトコト煮込むと、鍋の中で蒸気がいっぱいになって、蒸しながら煮ることができます。カシューナッツとレーズンを合わせて煮込んだヤギの肉は、甘くて最高!

野菜のクスクス

小麦粉を粒にして蒸したモロッコの代表的な料理でパスタの元祖ともいわれています。モロッコの野菜は甘みが強く、煮込んで盛り合わせるとおいしいのだとか。イスラムの休日である毎週金曜日は、家族そろってクスクスを食べる習慣があります。

グリーンピースのスープ

山の恵み豊かなシャフシャウエン。採れたてのグリーンピースを生クリームでじっくり煮込んで作るスープは、ビタミン豊富でヘルシーな定番メニューです。サルマさんたちはパンと一緒に朝ごはんとして食べることもあるそうです。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

アインバイダ村

 シャフシャフエンから南に車で1時間。おいしいフルーツが採れるアインバイダ村に向かいます。人口はおよそ1万。ほとんどが農業を営んでいる人たちです。
 この地域では、毎週土曜日に「土曜市」が開かれ、八百屋さんや床屋さんなど、テントを張ったお店がずらりと立ち並びます。この村では、ザクロやライム、イチジクやブドウ、アンズのほか、この地域特産の黄色いメロンや甘いサボテンの実など、モロッコならではのフルーツもいっぱい。最近では、大自然の中で採れたてのフルーツを味わうことのできるツアーもあり、フランスをはじめヨーロッパ各地の観光客の間で人気を集めています。

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