これまでの街歩き

シャフシャウエン/ モロッコ

2013年12月17日(火) 初回放送

語り:永作博美

撮影時期:2013年10月

街の「アンダルシアの音楽学校」

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 青い路地に響く軽快なリズムにつられて歩いていくと、アンダルシア音楽を教えている学校がありました。
 アンダルシア音楽とはスペインのアンダルシアに伝わる古典音楽で、15世紀後半にアンダルシアから移住してきた人たちによって、今も受け継がれています。ウードと呼ばれる琵琶のような弦楽器や、ダルブッカと呼ばれるアラブの打楽器に加え、西洋の音楽に欠かせないバイオリンも使われます。ところが、演奏のしかたがちょっと不思議。ヨーロッパではバイオリンを肩に乗せて弾きますが、アンダルシア音楽では、ひざの上に立てて弾くそうです。この街では、アラブと西洋の音楽が溶け合った独特の音色が奏でられているのですね。

街の「洗濯場」

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 街のはずれで、きれいな水が流れる川を発見!ここは「ラース・エル・マー(水の頭)」と呼ばれる水源地。水の少ないモロッコにおいて、とても貴重な川があることから、シャフシャウエンはミネラルウォーターの採水地としても知られています。週末には多くの観光客でにぎわう場所ながら、洗濯をしている地元の人たちもたくさん。出会ったおばあさんは「この水があれば人生困らないわ」と話してくれました。中には家族ぐるみでピクニックに来て、大きなじゅうたんを洗う家族も。水の恵みがつなぐ、市民の憩いの場がありました。

街の「結婚式」

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 この街の結婚式では、花婿と花嫁がそれぞれ別の場所で祝われることが古くからの習慣だそうです。結婚の際、花嫁は4日間にわたって祝われます。1日目はハマム(浴場)で身を清め、2日目はヘンナと呼ばれる染料で手足に美しい模様を描き、3日目には女性だけの親族や友人などでお祝いをします。そして、4日目には花嫁の家から「アンマレーヤ」とよばれる籠に乗って街を練り歩き、花婿の待つ家に向かいます。最近では、日本の披露宴のように新郎新婦が同じ会場で祝われることも増えているようですが、会場は同じでも、男女別々の部屋でお祝いをする習慣は伝統として守られているようです。

※NHKサイトを離れます
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