これまでの街歩き

ボローニャ/ イタリア

2006年5月30日(火) 初回放送

語り:松田洋治

撮影時期:2006年4月

街の「廊下」

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街の顔、それは何と言っても「ポルティコ」です。
駅前広場から真っ直ぐ伸びる大通りの両側に、柱や天井に装飾を施したポルティコがずっと続きます。ボローニャにはじめてやってきた旅人は、どこまで続くのだろうと驚くほどです。横道にも路地裏にも、ありとあらゆる道にポルティコ。それがボローニャなのです。市内のポルティコの総延長は38kmにもおよび、旧市街の建物のおよそ80%にはポルティコが備わっています。
1200年代から盛んに作られるようになったポルティコは、その利便性と景観の美しさから市が建設を奨励してきました。ポルティコは建物の持ち主によって自由に設計され、14世紀ごろはその家の富の象徴として、華やかに飾られることも多かったそうです。

街の「伝統の儀式」

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ヨーロッパ最古の大学の街、ボローニャの主人公は学生です。
通りの両側のポルティコの柱や壁に、所狭しとビラが貼られた学生街。そこでは、月桂樹の冠を頭に被った人たちをよく見かけます。彼らはその日、大学を卒業したばかりの卒業生なんです。イタリアの大学では、教授の試験をパスして単位が認められた時点で、それぞれ卒業の日が決まります。
そして、卒業を祝う伝統の儀式とは?
友だちが面白おかしくその卒業生の大学生活を振り返って、詩を作り大きな紙に書きます。それを本人が公衆の面前で読み上げるというものです。そして、読み間違えるたびに、卒業生は酒を飲むのがルール。どんどん酔いが回って、また間違える。その度に大騒ぎしながら、みんなでお祝いするのです。

街の「名物パスタ」

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ボローニャは、イタリアの中でも美食の街として知られています。生ハムなどの豚肉を使った料理が豊富で、スパゲッティ・ボロネーゼは、日本でもお馴染みのパスタですね。
地元料理の中でも、四角いパスタの中に豚肉のハムとチーズ、香辛料を詰めた、トルッテリーニという肉詰めパスタは特に有名です。見た感じは小さな餃子みたいな感じですね。このトルッテリーニ、伝統的には豚のスープに入れて頂くのですが、最近ではトマトソースやクリームソース仕立ても食通の間で流行っているそうです。マジョーレ広場の近くの市場には、沢山のパスタ屋が軒を並べ、本格的な手打ちパスタの数々を楽しむことができます。

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