これまでの街歩き

ブダペスト・ペスト編/ ハンガリー

2007年1月30日(火) 初回放送

語り:浅野和之

撮影時期:2006年12月

街の「ステンドグラス」

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古い建物が並ぶ商店街で、珍しい文様の巨大なシャッターを発見。いったい何?とシャッターの下をくぐると、凝ったモザイク模様のタイルの床にひっそり店が並んでいます。どうやら古いアーケードのよう。ふと天上を見上げると…それはそれはゴージャスなステンドグラス!細かいアールヌーボーの装飾がほどこされたガラスに、朝の光が輝いて息をのむような美しさです。実はここ100年前、パリやウィーンでも流行した高級アーケードのショッピング街。でも今はどこか閑散としている感じ。店を修復していた女主人は「美しいけど、維持していくのが大変なのよ」と教えてくれました。思いがけない街の歴史との出会いでした。

街の「川魚」

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ヴァーツィ通りの突き当たりにそびえたつガラスとレンガの立派な建物。100年の歴史を持つ「中央市場」です。かつてハプスブルク帝国内のあらゆる食材が、ドナウ川から地下水路を通してこの市場へ運び込まれたそうで、当時としては最新鋭の上下水道や照明、冷蔵庫、換気装置が完備されていたといいます。その巨大な空間には、今も豊かな食材がズラリ。ドナウ川のほとりだけあって、魚屋にはナマズや鯉など、活きのいい川魚が並んでいました。ナマズはちなみにハンガリー名物のパプリカと煮込むと、丸ごと食べられておいしいそうですよ。

街の「楽器屋」

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建物の奥に入ると面白いものを発見できるペストの街。石造りの建物の奥に、楽器の修理と製作をしている楽器屋をみつけました。あのバイオリンの名器、ストラディヴァリウスの複製も作っているという陽気なご主人、次々と楽器をみせてくれたり、音色を聞かせてくれたり…。そこへぶらりと入ってきたお客さん。なんと!あのハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団のチェロ奏者!試し弾きですが、プロの演奏を聴かせてもらっちゃいました。ご主人いわくハンガリーはヨーロッパの中心にあって「クラシック音楽のゆりかごの中」なんですって。そういえば、朝の路面電車の中にも楽器を持った青年が…なんか納得です。

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