これまでの街歩き

鎌倉/ 日本

2013年6月25日(火) 初回放送

語り:水木一郎

撮影時期:2013年5月

街の「ぼたもち寺」

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 細い路地を抜けると、「ぼたもち寺」と書かれた看板を発見。不思議な名前に引かれて、訪ねてみることにしました。緑あふれる境内で住職にお話を聞くと、お寺の名前は日蓮聖人(にちれんしょうにん)の逸話が由来なのだとか。日蓮聖人が鎌倉幕府を批判して処刑されそうになった時、あるおばあさんが、ぼたもちをささげました。その後、聖人は処刑を免れ、助かったのだそうです。
 このお寺の正式名称は「常栄寺」。表の看板をよく見ると、大きな「ぼたもち寺」の下に、「常栄寺」と小さく書かれています。ちなみに住職の好物を聞いてみると、ぼたもちではなく大福ですって!古都・鎌倉には、細い路地の間にお寺や神社がひしめきあっています。他にも、こんな興味深いお寺があるかもしれませんね。

街の「おもちゃ屋さん」

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 鎌倉駅の西側にある御成(おなり)通りは、地元の人たちでにぎわう商店街。インテリアショップやブティック、喫茶店など、さまざまなお店が並んでいます。
 歩いていると、趣のあるお店を発見。中をのぞくと、懐かしいおもちゃが並んでいました。水風船やコマ、ゴムボール、たこなど、今ではあまり目にすることがない、昔のおもちゃを売っています。お店のご主人に話を聞くと、このおもちゃ屋さんは大正時代から続く歴史のあるお店で、ご主人が2代目。子どもがお小遣いで買える値段のものしか置かないことが、ご主人のこだわりなのだとか。奥様はおしゃれな方で、昔は「ミス日本に出てくれ」と言われたこともあったそう。ご主人に手をつないで歩きたいと頼んでも、恥ずかしがってなかなか手をつないでくれないことが不満なのだとか。鎌倉の街で子どもたちの宝の山を守り続けているご夫婦。とても仲良しなんですね。

街の「漁師さん」

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 海水浴場として有名な由比ヶ浜ですが、季節外れなので、水着の人はまだいません。波打ち際には、犬の散歩をする人やデート中のカップルの姿がちらほら。しばらく浜辺をぶらぶらしていると、流木を拾っている男性に遭遇。話を聞くと、この男性は地元の漁師さんで、小さいころから鎌倉の海で漁に出ていたのだそうです。鎌倉の漁師さんたちは波打ち際のことを“ションバタ”と呼ぶそうで、この男性はションバタの空気がおいしくて大好きなんだとか。鎌倉に36年間住む水木一郎さんも、ションバタという言葉は知らなかったのだそうです。まだまだ鎌倉には、隠れた魅力がありそうですね。

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