世界ふれあい街歩き

華僑たちの夢が眠る小さな島の屋敷町

明の時代から貿易で栄えた福建省の港町、厦門（アモイ）。コロンス島は貿易で財を成した華僑たちが豪華な別荘を建てた小さな島です。華やかな晩餐会が開かれたというお屋敷を眺めながら、静かな路地を歩きました。
石畳の道に立ち並ぶ立派な門の向こうに立つ豪邸。でもそこに暮らしている人々はとても庶民的。中国が社会主義の国となって以来、豪華な別荘のほとんどは共同住宅にリフォームされていたのです。
１００年ほど前、コロンス島にあふれていた華やかな西洋文化。その風景に思いを巡らせながら歩いてゆくと、今のコロンス島に暮らす人々の生活の豊かな営みと出会いました。
動画は、ひとつの別荘を５世帯で分け合って暮らしている家族。朝のひとときをのんびりと過ごすティータイムにおじゃましました。
車のいない街角にショパンのメロディ
コロンス島の別名は｢音楽の島｣。昔から西洋音楽が盛んだったこの島では、今もピアノが盛んです。４００台以上のピアノが普及し、子供のときから音楽を学べる音楽学校もあります。
昔から自動車が禁止されているコロンス島の街角はとても静か。ひっそりとした路地を歩いて行くと、あちこちからピアノの音色が聞こえてきます。習いたての子供が弾くたどたどしい練習曲から、耳を奪われるほどの名演奏まで。耳を澄ませながら歩くのが、音楽の島の街歩きの楽しみでした。
動画は、住宅街を歩いていて聞こえてきた見事なショパンのメロディ。さて、どんな人が弾いているのでしょうか。