世界ふれあい街歩き

古代ギリシャの栄華を味わう

シリーズ「イタリアとっておき」、2番目の街、地中海に浮かぶシチリア島、シラクーサに上陸です。
シチリア本島から橋を渡り、旧市街のあるオルティージャ島を歩き始めました。にぎやかな市場では、おいしそうなチーズや新鮮な魚を売るユニークなおじさんたちと出会い、その市場を抜けて見つけたのが、古代ギリシャの遺跡、アポロ神殿。神殿のすぐ横に建つ家の住人は、遺跡のそばで新聞を読むのが日課だとか。遺跡を愛(め)でる男性の笑顔が印象的でした。さらに紀元前5世紀の神殿を改築した大聖堂など、ギリシャ時代の栄華を偲(しの)ばせる遺産が出迎えてくれます。
歴史を感じさせるのは、遺跡だけではありません。路上では演劇学校の生徒たちのギリシャ悲劇の特訓中。そして角を曲がると、風変わりな楽器を弾くアーティストが。聞けば、そのベース、自分で発明したんだそう。「シラクーサはアルキメデスの出身地だからクリエイティブな街。みんなアルキメデスの息子なんだ」と、うれしそうに話してくれました。シラクーサでは人々の営みの中にも古代ギリシャの面影を見つけることができます。