世界ふれあい街歩き

“平和で良い”古都を歩く

　今回の街歩きは、インドネシアのジャワ島中部に位置するジョグジャカルタ。ジャワ語で“平和で良い”という意味で、18世紀にイスラム王朝のスルタン(君主)がこの地を都とし、その末永い繁栄を願って名付けました。
　街の中心にある王宮には、自転車タクシーの行列が。のぞいてみると、運転手さんたちはお客用の座席で夢の中…。路地に入ると、子どもたちの元気な声が響き、ご夫人がたは横一列で井戸端会議。どこの軒先にも鳥カゴがぶら下がり、美しい鳴き声が響いています。確かに“平和で良い”雰囲気です。
　夕暮れ時、小さな広場に人々が集まっていました。この時期はイスラム教の断食月。日中の飲食が禁止されているため、ご近所みんなで日没を待ち、断食明けの“最初の一口”を楽しむのだとか。路地に暮らすご近所さんは、まるで家族のように仲良しなんですね。みなさん腹ペコのはずなのに、とっても穏やか。
　王宮文化の香りが漂う街で、心温かな人々とふれあう街歩きです。