世界ふれあい街歩き

変化と寛容の街　敦煌

　今回の街歩きは、甘粛省の砂漠に囲まれた街、敦煌（とんこう）。古くからシルクロードの要衝として栄えた街で、漢民族だけでなくウイグル族等も一緒に暮らしています。街は近代化が進み、土壁の平屋が次々に団地に建て替えられ、デパートなどが入ったビルも出来ています。しかし、街のあちこちでは、木陰さえあれば人々が集まり、マージャンを楽しむ昔ながらの暮らしぶりがうかがえます。路地の軒先には、ブドウや唐辛子を干す家がたくさん。乾燥しているので、ドライフードがすぐに出来てしまうのだそうです。
　歩き始めた孫のために市場で手作りの靴を買う女性、川や砂漠で拾ってきた石を、花嫁や釣り人に見立てコレクションしている男性、団地の広場で子供たちに切り絵を教える女性や、川辺でコンテスト優勝をめざし自作の音楽を練習する熟年グループなど、さまざまな出会いがありました。古くから多くの旅人を受け入れてきた寛容な人たちに出会う街歩きです。