これまでの街歩き

コルドバ/ スペイン

2005年9月6日(火) 初回放送

語り:小倉久寛

撮影時期:2005年7月

世界地図

地図

場所

スペイン南部アンダルシア地方の街・コルドバ。現在の人口はおよそ30万人。この町は8世紀、イスラム教徒の支配下におかれ13世紀までイスラム文化が栄えていました。10世紀に最盛期を迎え人口も100万人を超えたと言われ、市内には300以上のイスラムモスクがあったといいます。バグダッド、イスタンブールと並ぶ大都市だったのです。
現在は落ち着いた街ですが、その華やかだったイスラム文化の面影は、随所に漂っています。

Information

メスキータ

8世紀に大規模なモスクとして建てられました。モスクの中には「円柱の森」と呼ばれる、柱が林立する幻想的な空間が広がっています。柱の数は実に856本。13世紀に入ってキリスト教徒の時代に移り、その後教会となりました。

フラメンコ

アンダルシア地方で生まれた民族音楽舞踊。コルドバの人たちはフラメンコを「人間の生き様」といっています。はじめは歌(カンテ)だけだったのが
それにあわせて踊り(バイレ)が付き、ギターの演奏(トケ)が加わり「フラメンコ」が完成しました。日本ではフラメンコ=踊りと考えがちですが、3つがそろってはじめてフラメンコといいます。コルドバの子供たちは5歳になるとこぞってフラメンコ教室に通うそうです。

パティオ

コルドバの名物で忘れてはならないのが「パティオ(中庭)」。
どの家でも部屋に囲まれるようにパティオが作られています。パティオはコミュニティーの場、団らんの場として欠かせないのですが目的はもう一つ。パティオがあると家の中央に日陰ができるということ。暑いこの地方ならではの工夫です。またどの家も鉢植えを使ってきれいに飾り立てています。白い壁に掛けられた緑、赤、黄色の植木鉢…。これはイスラム圏で見られるタイル装飾を、植木鉢を使って再現しているとか。この町にイスラムの香りがするのはこういった事からかもしれません。
また毎年5月、そのパティオの美しさを競うコンクールが行われます。コンクールに参加している家は、個人の家であっても、1ヶ月間観光客に開放されます。

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