これまでの街歩き

広州 西関地区/ 中国

2007年12月11日(火) 初回放送

語り:浅野和之

撮影時期:2007年9月

世界地図

地図

場所

人口約738万。中国、華南地方の大都市である広州は、2800年の歴史があります。漢の時代から中国最大の貿易港として開け、海のシルクロードの起点と言われています。
西関地区は、その広州でもっとも古い街で、豪商たちが競って壮麗な屋敷を建築したところ。現在、街並みや屋敷は文化財として保存されています。広州は年間およそ3000万人もの観光客を集めています。

Information

獅子舞

広州の獅子舞は、元々農地を荒らす野生の動物から農作物を守るために行われていました。農民たちは恐ろしい姿の獅子の被り物を身に付け、動物を追い払っていたのです。
獅子には白、赤、黒、の三匹の獅子がいますが、これは、三国志の英雄・劉備、関羽、張飛を意味すると言われています。
現代の獅子舞は、結婚式や開店祝いに呼ばれます。開店祝いでは、まず獅子は踊って開店を祝い、そのあと店にかけたレタスに食いつきます。レタスという言葉は、中国語で「財を生む」という言葉とそっくりに聞こえるからです。店の人たちは感謝を込めて、お金を入れた赤い筒を獅子に渡します。最後に獅子は踊りながら店の中に入り、隅々まで清めていきます。

広東料理

「食は広州に在り」と言われるように、広州はいつでも新鮮で豊富な食材が集まる所です。
広州の人々は昔から食べることが大好きで、市場には野菜や肉はもちろんの事、カエルやカメ、ヘビなどの珍しい食材や毒を持った生きたサソリまで売られています。
広州料理の特徴は、フカヒレやツバメの巣、そしてアワビやナマコなどを干して乾物にし、それをもどした料理が多いこと。また、広州の人々は飲茶も大好きです。飲茶は100年前の清朝末期、当時中国唯一の貿易港であったここ広州で、商談に使われたのが最初と言われています。商売が盛んになればなるほど飲茶もはやっていったのです。

陳氏書院

陳氏書院は、清の時代に広東に住む多くの陳という名字の人たちによって創建されました。
敷地の中には、陳一族の祖先を祭るための祠堂(しどう)や子弟たちの教育のための書院のほか、一族の宿泊施設もありました。建物は南方様式で、いたるところに精巧な彫刻が施されていますが、鶏とひよこの絵柄など、全て陳一族の繁栄の意味があるんです。

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