これまでの街歩き

西安/ 中国

2009年11月26日(木) 初回放送

語り:工藤夕貴

撮影時期:2009年10月

世界地図

地図

場所

西安市は、中国を代表する「古都」であり観光地。中国の中央部に位置し、陝西(せんせい)省の省都でもあります。西安はかつて長安と呼ばれ、秦・漢・隋・唐など13の王朝が1100年に渡って都をおいてきました。唐の時代にはシルクロードの出発点となり、東西の人や物が行き交う世界最大の国際都市という側面も持っています。
また、日本とのかかわりも深く、遣唐使を受け入れていました。今でも市街地は城壁で囲まれ、古都の趣を強く残しています。
世界遺産の兵馬俑(へいばよう)など多くの見どころがあり、内外から多くの観光客が訪れています。総面積は9983平方キロメートル、市街地面積は1066平方キロメートル、総人口はおよそ837.52万人(2008年)です。

Information

餃子(ぎょうざ)宴

西安にある餃子専門店のおすすめメニューは「餃子宴」。餃子ではじまり餃子で終わる、餃子づくしのコースです。
次々に出てくる餃子はおよそ300種類。色や形はさまざまで、動物や鳥、魚の形の餃子があります。中のあんも、野菜や肉、海鮮など100種類以上あるので絶対に飽きることはありません。例えば、アヒル餃子は形がアヒルで、中身のあんもアヒルの肉を使っています。ハスの餃子もあります。ハスに開いている13個の穴は、西安に都を置いた13の王朝を表しています。
お客さんは、餃子を食べながら中国の歴史や文化も味わうことができます。

野生動物保護飼育センター

西安の野生動物保護飼育センターは、絶滅の危機にひんする動物を保護し育てている中国でも数少ない施設の一つです。
たとえばパンダ。陝西省の山々におよそ300頭の野生のパンダが生息していますが、このセンターでは21頭を飼育しています。絶滅危惧(きぐ)種の金糸猴(きんしこう)は、オナガザル科のサルで、孫悟空のモデルになったとも言われています。現在、28匹を飼育中です。
そして、日本でも貴重なトキ。1970年代に世界中でトキが激減し、その姿を求めて研究者たちが中国全土を探し回りました。3年後、やっとここ陝西省の山奥で7羽のトキを発見。その後、飼育、保護、繁殖をくりかえし、現在ではおよそ800羽のトキが中国に生息するようになりました。去年には、40羽のトキを山へ返したそうです。

秦始皇兵馬俑(へいばよう)

秦始皇兵馬俑博物館は西安郊外にあります。兵馬俑は、今から2200年前、中国を初めて統一した秦の始皇帝によってつくられました。ここには、6000体にもおよぶ兵士が隊列を組んで並んでいます。土を焼いて作られた像はおよそ180cmと大柄。兵士たちの表情や服装は、一体一体すべて異なっています。
さらに、馬の像や戦車の模型、本物の武器などが出土し、これらは当時を知る重要な手がかりとなっています。兵馬俑は、まだ2割ほどしか発掘調査が行われていません。これからまだまだ、始皇帝の謎に迫る発見が続くことでしょう。

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