これまでの街歩き

ベルン/ スイス

2013年6月4日(火) 初回放送

語り:原田知世

撮影時期:2013年4月

世界地図

地図

場所

 スイスの中心から少し西寄りに位置し、アルプスの清らかな水が流れるアーレ川に三方を囲まれています。約4千人が暮らす旧市街には中世の面影が今も色濃く残り、観光スポットとして有名です。
 ベルンの街は、12世紀初頭、ドイツ系の貴族たちによって造られました。多言語が使われるスイスの中で、ベルンではドイツ語が使用されています。19世紀にスイスが誕生した時、地理的にフランス語圏に近いことや、連邦院などを無料で政府に提供する約束をしたことから、ベルンが首都に選ばれました。その後、政治の中心地として連邦議会議事堂などが建設され、街はさらに発展しました。

Information

ベルンの歴史とクマ

 ベルンは、この地域一帯を治めたドイツ系貴族のベルトルト5世によって造られました。「敵から攻められにくい街を造る」という考えのもと、彼が目を付けたのは三方をアーレ川に囲まれた自然の砦(とりで)を持つ丘でした。残りの一方には城壁や時計塔などを築き、防塞都市の建設を進めます。13世紀にベルンは自由都市になり、さらに発展を遂げました。
 ベルンという街の名前は、ベルトルト5世が「最初に捕らえた動物を街の名前にしよう」と提案し、最初の獲物の“クマ”が名前の由来になったと言われています。その後、クマは街のシンボルとなり、ベルンの紋章はもちろんのこと、噴水の装飾やお土産などに使われるようになりました。街にはクマ公園まであるんですよ。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 ベルンの人気料理を紹介してくれるのは、チーズ屋さんの看板娘、シモーナ・ペッヒさんです。

トマト・チーズフォンデュ

スイスでは超定番メニューのチーズフォンデュ。フォンデュは“溶かす”という意味で、ベルンを代表するエメンタールチーズをはじめ、絶妙に配合されたスイスチーズに白ワインを加え、じっくり溶かします。さらにトマトを加えると、マイルドな味わいに!トマトの酸味がチーズのしつこさを抑えてくれます。パンを浸しても、じゃがいもを浸しても、おいしいのですが、鍋の中には落とさないように!「ワインを1本ふるまう」などの罰ゲームが待っていますよ。

レシュティ

もともとはベルン州の農家の人々が朝食にしていたスタミナ料理ですが、今ではスイス全土で食べられています。地元特産のじゃがいもを細切りにして、表面がカリカリになるまで焼き、塩・こしょうなどで味付けします。卵やベーコンをトッピングすれば、できあがり!フライパンのまま、熱々を食べるのがおススメです。

ベレクテ・ブリュトリー

街のパン屋さんでひときわ目を引くのがこれ!食パンの上にいろいろな具材を彩り豊かに乗せたオープンサンドイッチです。具材が滑り落ちてこないように、上からゼリーで包んであるのがポイント!

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

インターラーケン

 ベルン駅から電車で約1時間。アルプスを間近に眺めることができる街、「インターラーケン」に、ちょっと“より道”してみましょう。インターラーケンは旧市街の散策とアルプスの絶景が両方楽しめる、スイスを代表するアルペンリゾートです。
 電車を降りて登山鉄道の駅に向かっていると、「モー」という鳴き声が…。100年以上前から続く伝統行事、牛の展示会が開催されていました。きれいに手入れをされた牛が参加し、優勝を争うのだそうです。やがて、スイスが誇る登山鉄道“ユングフラウ鉄道”のインターラーケン・オスト駅に到着。ここから終着駅のユングフラウヨッホ駅まで、約2時間の旅です。ユングフラウ鉄道の開通は、1912年。7.1kmもあるトンネルを16年かけて掘り進めました。ユングフラウヨッホ駅は、ヨーロッパで一番標高が高い駅。展望台に一歩足を踏み出すと、目の前にはアルプスの山々が連なります。標高4100mのユングフラウや、全長約23km、厚さ900mもある巨大なアレッチュ氷河には圧倒されますよ!

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