これまでの街歩き

コルドバ/ スペイン

2014年9月9日(火) 初回放送

語り:中村梅雀

撮影時期:2014年6月

世界地図

地図

場所

 スペイン南部アンダルシア地方の街、コルドバ。古代ローマ時代からこの地方の中心都市として栄え、8世紀にイベリア半島がイスラム勢力の支配下に入ると、その首都となり、繁栄を極めました。
 街を流れるグアダルキビール川には2000年の歴史を誇るローマ橋が架かり、世界遺産に登録された歴史地区では、大モスク・メスキータがイスラム文化の隆盛を物語っています。メスキータ周辺の歴史地区では、イスラム時代のたたずまいそのままの、白壁と迷路のような細い路地の街並みを見ることができます。
 毎年5月に開かれるパティオ祭りでは、丹精込めて作られた中庭が開放され、街は多くの観光客でにぎわいます。

Information

メスキータ

 8世紀、イスラム王朝がイベリア半島を制圧するとコルドバは756年にその首都となりました。首都にふさわしいモスクとして、メスキータの建設が始まったのは785年のことです。
 メスキータの内部には、特徴的な2段のアーチと、それを支える石柱がおよそ850本並んでいます。この石柱にはローマ時代のものが数多く使われているそうです。
1236年にフェルナンド3世がレコンキスタ(国土回復運動)で再征服すると、メスキータはカトリックの教会堂に転用され、更に1523年には内部に大聖堂を造るという大改造がなされました。こうして、モスクの円柱に囲まれたキリスト教の礼拝堂という、ユニークな建造物が完成したのです。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 紹介するのはコルドバっ子でソムリエのラウラ・ロメロさん。ラウラさんはコルドバで大人気のメルカドビクトリアのバルで働いています。ソムリエのかたわら店のタパスも作っているから、料理にはちょっとうるさいんだそうですよ。

サルモレホ

フライパンの底と言われるほど暑いコルドバでは、冷たいサルモレホが一押し!水につけて柔らかくしたパンに、トマトとニンニク、たっぷりのオリーブオイルを加えてミキサーでクリーミーになるまで潰します。あとは冷蔵庫でよーく冷やすだけ。夕食はサルモレホとパンだけというコルドバっ子も多いとか。

フラメンキン

豚肉の薄切りに生ハムをのせて、ロール状に巻いてパン粉をつけてオリーブオイルで揚げる料理。
コルドバはオリーブの産地で有名だからオリーブオイルを使う料理が多いんです。ジューシーな豚肉と生ハムの塩味のきいたフラメンキンにぴったりなのは、地元のフィノという白ワインだそうです。

パタタアサーダ

大きめのジャガイモを180℃のオーブンで1時間半焼いて、お好みのトッピングをのせるスペイン定番のファストフード。ラウラさんお勧めはイベリコ豚のトッピング。炒めたイベリコ豚をたっぷりのせて、さらにポテトピューレと羊のチーズをかけた一品。これだけでお腹いっぱいになりそうです。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

アルモドバル・デル・リオ(アルモドバル城)
語り:篠原ともえ

 コルドバから西へおよそ20キロ、中世のお城があるアルモドバル・デル・リオへ!路線バスに乗って向かう車窓からは、アンダルシアの夏の定番、ヒマワリ畑も堪能できます。
 アルモドバル・デル・リオは街全体が丘になっていて、お城はその頂上にあります。街に着いてから、お城までは延々と緩やかな上り坂が続きます。街の人たちも、買い物袋を下げてちょっと辛そうに坂を上っていきます。
 アルモドバルのお城は、8世紀にイスラム教徒が城塞を築いたのがその始まり。14世紀にはカスティーリャ王が住んでいたこともあったそうです。その後、長い期間、城は荒れ果てていましたが、今から100年ほど前、トラルバ伯爵が私財を投じ、30年以上かけて大規模な修復を行なったことで、現在のような姿になったのだとか。城への入場料は大人7ユーロ、子ども4ユーロ。塔の上からはアンダルシアの平野が一望できます。

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