2015年3月24日(火) 初回放送
語り:鈴木 杏
撮影時期:2015年1月
太平洋に浮かぶ7107もの島々からなる国、フィリピン。そのほぼ中央にあたるセブへは、東京から飛行機でたった4時間。日本人にとっても身近なアジアを代表するリゾートです。人口は約86万です。
スペインによるフィリピンの植民地支配は、16世紀、セブからスタートしました。そのため、セブは、フィリピン最古の都とも呼ばれています。第二次世界大戦後、植民地支配から独立すると、ゲリラが潜む高い山がない平らなセブ島は、フィリピンの中でも平穏な土地として海外資本や観光客から注目され、70年代以降は急速にリゾート開発が進みました。今では国内外から年間260万人もの観光客が訪れる、一大リゾート地として発展を続けています。
大陸からも近く、古くから海洋貿易の拠点として栄えてきたセブ。10世紀にはすでに、中国や東南アジア諸国、更にはアラブ諸国と貿易を行っていました。1521年、スペインから、冒険家マゼランが領地拡大を求めやって来ました。島民との闘いの末、マゼランは、セブで戦死しますが、そのおよそ半世紀後には、スペインはセブを征服。ここを足がかりにフィリピン全土を植民地化しました。
19世紀にはアメリカが、第二次世界大戦中には日本がフィリピンを占領しています。第二次大戦後、独立を果たしますが、常に異国の文化と接して来たフィリピンは、伝統文化と世界各地の文化が混ざり合う、一種独特な国となったのです。
街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!
今回紹介してくれるのは、生まれも育ちもセブ、OLのアレイン・ローさん。海に囲まれていて、自然が豊かなセブは魚介類もお野菜もとっても新鮮なんだとか。
セブならではのとっておきグルメ、ベスト3を紹介してくれました。
屋台バーベキュー
セブに来たら絶対欠かせないのが、これ、屋台バーベキュー!鶏や豚など、様々な食材がありますが、特に、セブで取れた魚介類がオススメです。まずは店先で、食べたい食材を自分でチョイス。選んだものは焼き場ですぐに調理してくれます。屋台ならではの南国気分でおいしさ倍増!必ず試してほしいグルメです!
ウタン・ビサヤ
「ウタン」とは野菜、「ビサヤ」とはセブ島がある地方の名前。つまり「ビサヤ地方の野菜」のおいしさを、たっぷり味わえる料理が、この「ウタン・ビサヤ」です。野菜たっぷりのスープですが、お魚のおだしが入っているのがポイント。トマトやダイコン、カボチャなど、ありったけの野菜を入れて、召し上がれ。
ビビンカ
ちょっとスイートな伝統の味。ふかふかでもちもちの焼き菓子で、米粉とココナツミルク、バターを混ぜて焼いたもの。バナナの葉っぱにくるまれています。もともとは、クリスマスやお祭りなどにつき物の、めでたいお菓子。ココナツの甘さとバナナの葉っぱが香って、まさに南国スイーツって感じです!
街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!
セブから車で約3時間、ジンベイザメに会えるというオスロブの街に到着します。海岸を目指して歩いていると、トウモロコシを干しているおばあちゃんと出会いました。すりつぶしてお米のように炊いて食べるんだそうです。お米とトウモロコシどっちが好きか聞いてみると、無言でトウモロコシを指差すおばあちゃん、その笑顔がとってもすてき!
スペイン時代の教会や兵舎を見ながら、海岸に到着。小さなボートをチャーターして早速沖へ。すると、いました!世界最大の魚、ジンベイザメです。ボートより大きい!でも、船頭さんに言わせると、このへんにいるのはまだ若くて小さいんだそうです。とってもおとなしい性格のジンベイくんとは一緒に泳ぐこともできました。海の中から見る彼らは優雅でまさに海の王者って感じ。
みなさんも、ジンベイくんと泳いで、疲れた心をリフレッシュしてみませんか。