これまでの街歩き

セブ/ フィリピン

2015年3月24日(火) 初回放送

語り:鈴木 杏

撮影時期:2015年1月

街の「朝食レストラン」

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 朝、港から歩き始めると、売店が並ぶ一角に、食事をする人々でごった返すお店を発見。軒下のテーブルには、さまざまなお料理が並んでいてます。見れば、魚の煮付け、野菜の煮付け、豚の揚げ物など、バリエーションも豊富。
 お店を切り盛りする女性に聞いてみると、全てその方の手料理なんだとか。なるほど、フィリピン流お袋の味。どことなく、日本のお袋の味にも、見た目が近くておいしそう。「私の料理はあっという間に売り切れちゃうわよ」と自慢するおばさんに「いつも少ししか作らないからだろ」と常連さんのつっこみ。こんなやり取りが、このお店の醍醐味(だいごみ)みたい。こんな雰囲気のお店なら、毎朝通っても、飽きないですよね。

街の「はんこ屋さん」

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 お昼時の繁華街。強い日差しを避けるように、軒下に並ぶ出店をひやかしながら歩いていると、なにやら作業をする職人さんたちのテーブルが並んでいます。作業をする女性に話を聞いてみると、手作りのはんこ屋さんなのだとか。ゴム板にナイフで一文字一文字を刻み、はんこを彫り出しています。
 さらに驚いたことに、並んでいる職人さんたちは、全員家族。父、長女、長女の旦那さん、妹、弟、おまけにすぐそばにはお母さんの雑貨屋さんまであります。「家族みんなでお仕事なんてすてきですね」と聞くと、お父さんは不愛想に「この仕事は、本当は女がやる仕事じゃない」と言いながらも、ちょっとうれしそうな表情。職人気質って、どこの国も一緒なんですね。

街の「婦人組合」

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 夕暮れ時、路地に迷い込んでしまいました。広場に出ると、10人ほどのご婦人方が集まって、なにやらワイワイお話中。この方々、地域の婦人組合のメンバーで、共同で安く手に入れたお米をみなで分配している最中なんだとか。さらに話を聞いてみると、この婦人組合、生活環境改善に30年以上も尽くしていて、この地域の道路、電気、水道などのインフラは、みんな自分たちで作り上げて来たんだそう。
 それにしてもリーダーの女性の笑顔のすてきなこと。大変そうな苦労話をしていても、最後は笑いに変えてしまいます。聞けば「問題に直面しても笑いながら対処するの。泣いていてもしょうがない」
 いつも笑顔のセブの人たち。その秘密に触れたような気がしました。

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