2016年3月29日(火) 初回放送
語り:北島三郎
撮影時期:2015年10月
北海道の南部、渡島半島の南東に位置する函館。人口は30万弱ですが、年間およそ500万人の観光客が訪れる観光都市です。
江戸時代後期に、北海道と本州を結ぶ交易の拠点として発展しました。1859年には、日米修好通商条約によって横浜・長崎とともに日本初の貿易港として開港。領事館や外国人居留地がつくられ、諸外国の文化が入り交じった独特の街なみが生まれました。
函館は、北洋漁業と造船業によって大きく成長し、東北以北で最大の都市として栄えた時期もありました。
2016年3月に北海道新幹線が開業。韓国や台湾との間に定期航空路もあって、外国からの観光客も急増中。あるシンクタンクが行った「市の魅力度ランキング」では、2年連続で全国1位に選ばれた、注目の街です。
(北海道新幹線開業PRキャラクター“どこでもユキちゃん”に教えてもらいました)
異国情緒あふれる風景から、かつて「東洋のジブラルタル」と称された函館港。その礎は江戸時代後期、淡路の商人・高田屋嘉兵衛によって築かれました。嘉兵衛は、蝦夷地と本州を結ぶ輸送の拠点として函館に着目。私財を投じて港を整備しました。
その後、国内有数の港街へと成長。幕末には横浜・長崎とともに日本最初の国際貿易港として開港しました。その後、街なかには各国の領事館や外国人居留地もつくられ、外国の文化がどんどん取り入れられました。
さらには火事の延焼を防ぐため道幅も拡大されたため、さらに開放的で美しい景観が生まれました。
函館の街なみは、嘉兵衛や先人達の思いが詰まった結晶なのです。
幕末、世界に門戸を開いた函館には、世界からたくさんの技術や文化が入ってきました。なかでも歴史のある、函館生まれの「日本初」を、函館在住18年のロシア人フョードルさんがご案内!
まずは、ロシア伝来!「クリスマスツリー」。19世紀なかば、当時のロシア領事ヨシフ・ゴシケーヴィチが木の高いところを装飾したのが始まりなんだとか。
続いては、フランス伝来!「鉄筋コンクリートの電柱」。およそ90年前のもの。当時は木製が主流でしたが、洋風の街なみにあわせてコンクリート製が造られました。
そして最後は、イギリス伝来!「ストーブ」。函館にやってきたイギリス船に設置されていたストーブをヒントにつくられました。
函館には、日本初の技術や文化が他にもいっぱい!お越しの際は、ぜひ探してみてくださいね。
街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!
北海道を代表する港街、函館にはおいしいものがたくさん!
普段は地元の女子大生、時にはラジオのパーソナリティーをつとめる3人組の函館っこが、函館とっておきの味をご紹介します。
イカ・ナポリタン
函館といえば、やっぱりイカ!北海道はイカの水揚げ量が日本一。なかでも、函館は一年中 楽しめる、イカの宝庫なんです。イカとナポリタンをかけ合わせたイカ・ナポリタンは、函館で話題沸騰中の一皿。函館産の食材をイカスミを加えたトマトソースで炒めます。真っ黒なイカ・ナポリタン!食べるときには口もとにご注意くださいね。
中華風チキンバーガー
中華風に味付けされたからあげにレタスをたっぷりはさんだ、北海道生まれのご当地バーガー。モットーは地産地消。鶏肉も野菜も北海道でとれたものを使用。注文を受けてから作るので、いつもできたてが味わえます。老若男女に愛される、函館っこのソウルフードです。
やきとり弁当
フタをあけてビックリ!ご飯の上にやきとりを串ごとののせた、大胆なお弁当です。「やきとり」なのに、お肉はなんと「豚肉」。北海道の南部では、一般的にやきとりというと豚肉のことを指すのだそう。赤ワインでお肉を柔らかく焼き上げて、秘伝のタレにつけこんだら出来上がり。食べるときはフタをおさえながら串を引き抜いてくださいね。