これまでの街歩き

ティンプー/ ブータン

2011年2月20日(日) 初回放送

語り:中村梅雀

撮影時期:2010年10月

街の「小学校」

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朝、小学校を発見。校庭では、授業前の子どもたちが遊んでいました。よく見ると男の子もワンピースのような服を着ています。集まった子どもたちに聞いてみるとこれは「ゴ」という民族衣装で、制服なのだと教えてくれました。
しばらくすると子どもたちは全員整列!みんなで手を合わせ、神妙な顔つきで歌い出しました。「太陽の光のように輝く文殊菩薩(もんじゅぼさつ)さま、あなたの慈愛の心で私たちを無知の闇からお救いください…」この祈りの歌、ブータン中の学校で毎朝歌われているのだとか。知恵をつかさどる文殊菩薩へ祈りをささげてから授業開始とは、なんだか勉強がはかどりそうですね。

街の「弓」

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運動場のような広場から歌声が聞こえてきました。横長の広場の片方の隅で、男性たちが輪になり「ウオッホー」と歌いながら踊っています。しばらくするとその騒ぎは終わり、今度は反対側で弓を構える人の姿がありました。
実は、ブータンでは弓が国技。140m先にある幅30cmほどの小さな的を狙い、矢が当たったら、仲間とお祝いの歌と踊りをするのがならわしなんです。昔からの伝統ですが、140mという距離の長さには驚きです。いやはや、恐れ入りました。
ちなみに、弓矢は最新式。アメリカから輸入した狩猟用のものなどが使われています。

街の「斜面の集落」

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街の北側に出ると、山の斜面に立派な家が並ぶ集落がありました。階段を上がっていくと道幅はどんどん狭まります。それぞれの家の庭先では、たくさんの子どもたちがバドミントンや縄跳び、取っ組み合いをして遊ぶ“懐かしい風景”を見ることができました。
さらに上に登ると、見晴らしのいい場所に置かれたベンチで“マニ車”を回すおじさんに出会いました。ティンプーの街を一望しながら、「ここが平和なのは仏さまのおかげ」と、感謝するおじさん。確かにティンプーの人たちって、みんな穏やか。「極楽もきっとこんなところだよ」というおじさんの言葉におもわず納得してしまいました。

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