これまでの街歩き

バルセロナ・旧市街/ スペイン

2012年12月25日(火) 初回放送

語り:勝村政信

撮影時期:2012年11月

街の「街灯」

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 ランブラス通りから路地に入ると、多くの人でにぎわうレイアール広場に出ました。コイン市を見つけたのでちょっとのぞいてみると、収集家の方々がたくさんいます。その中の一人が近くにある街灯を指さして、「これはガウディが作ったもので、街の宝物なんだよ」と教えてくれました。建築学校を卒業したばかりのガウディが、1879年にバルセロナ市からの依頼で制作したものなのだとか。街灯に使われている騎士の鉄かぶとのモチーフはガウディの特徴で、これ以降の作品にも多く見られます。こんなところでガウディが作った街灯を見ることができるなんて、うれしい偶然でした!
 この日の夜、再びレイアール広場に戻ってみると、ガウディの街灯は優しい光で広場を包んでいました。

街の「仮装グッズ屋さん」

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 お昼前、大通りを曲がり石畳の続く狭い路地に入りました。しばらく歩いていると、どこかで見たことのあるおじさんの大きな人形を発見!一体誰だったか思い出せないまま、人形が置いてあるお店に入ってみると、店内にはたくさんのお面や衣装が飾られています。店員さんは自らお面をかぶって、「似合っているかしら?」とユーモアたっぷり。
 奥のアトリエに案内してもらうと、職人さんがオランウータンのお面を制作していました。ここは仮装グッズ屋さんで、お店に並んでいる品々は手作りのものばかりだそうです。「カタルーニャのお祭りには、仮装グッズは欠かせないものなの」と、店員さんが教えてくれました。こんなに楽しいものも、カタルーニャの文化の一つだったんですね。

街の「アーティスト集団」

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 旧市街の迷路のような路地を歩いていると、不思議な動きをしている男女に出会いました。どうやら写真撮影をしているようです。使っているカメラはなんと19世紀のもの!撮影をしている間、1分間は動いてはいけないとか。息を止めて、微動だにしないで待つ3人。ようやく1分が経過し、無事に撮影が完了!現像した写真を見せてもらうために、アトリエへお邪魔しました。
 写真はガラスに焼かれ、とてもきれい!実はみなさん、アーティストなんだそうです。出身はイタリア、アルゼンチン、イランと別々ですが、この旧市街で出会い、仲良くなったのだとか。「ここではいろんな分野の人との出会いがある。魅力的な街なんだ」「自分にとっては、もうバルセロナが故郷」と熱く語る3人。人と人を結びつけるこの街の温かさにふれたひと時でした。

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