これまでの街歩き

ウィーン/ オーストリア

2014年4月29日(火) 初回放送

語り:工藤夕貴

撮影時期:2014年3月

街の「早春のハムパン」

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 旧市街の路地を歩いていると、大きなハムを抱えた女性たちが続々とお店の中へ・・・。気になってのぞいてみると、そこは老舗のパン屋さんでした。それぞれ好みのハムをパン屋に持ち込んで、パンを焼いてもらうんだとか。笑顔がステキな店主に聞けば、オーストリアでは春を祝う日にハム入りのパンを焼いて家族でお祝いするのが伝統なんだと教えてくれました。
 それにしてもお客さんが抱えているのは巨大なハム。こんな大きなハムが入ったパンが?と想像を巡らせていると、店主がシューウィンドーからパンを運んできて見せてくれました。そのなんともいえない存在感!家族みんなで一年の幸せを願うパンの大きさに納得です。

街の「タマゴの刺しゅう」

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 午後の路地をぶらぶらしていると、鼻歌を口ずさみながら歩く陽気な女性と遭遇。ステキな歌声につられて後をついていくと、そこは女性ばかりが働く刺しゅう工房でした。1720年創業のマリア・テレジアの時代から続く伝統ある工房には、街の人たちから注文を受けた布をひと針ひと針丁寧に縫い上げる熟練した職人さんが集まっています。
 その中に、色も柄もかわいらしいタマゴの形をした不思議なモノを発見。本物のタマゴの中身を吹き出して、刺しゅうを施した布を貼り付けて作るんだとか。これは“春のタマゴ”と呼ばれ、ウィーンではこのタマゴを白樺(しらかば)や柳の小枝に飾って春を待つ習慣があるんだそうです。

街の「晴れの日を迎える若者たち」

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 夜8時。すっかり暗くなった街角で不安そうにキョロキョロしている若い女性を発見。よく見れば白いドレスを着ている様子。声をかけてみると「舞踏会で踊るパートナーが来ないの」と慌てています。こんな日に遅刻?と一緒にハラハラしていると、彼が走って迎えにきました。
 二人の計らいで会場の中へ。すると、まばゆいばかりの世界が・・・純白のドレスに身を包んだ女性とパートナーたちは今夜大人の世界にデビューする若者だったのです。晴れの日を迎えた若者の踊るワルツに思わずウットリ。無事デビューを終えた二人のキラキラと輝くさわやかな笑顔が印象的でした。

※NHKサイトを離れます
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