これまでの街歩き

癒やしの古都
チェンマイ/ タイ

2018年3月20日(火) 初回放送

語り:高橋克実

撮影時期:2017年11月

街の「千羽鶴」

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 旧市街の南側で小さな作業場が並ぶ町工場のような建物がありました。扉は開けっ放しで中の様子が丸見え。チェンマイの人って開放的だなあと思いながら通り過ぎようとすると、入り口に千羽鶴がぶら下がっているのを発見。その下ではバーナー片手に作業する男性が千羽鶴のいわれを教えてくれました。実はこのツル、外れた宝くじで折ったもの。あまり買わないように自分を戒めるために飾っているんだそうです。「じゃ、買わなくなったの?」と聞くと、引き出しから1枚の宝くじを取り出してきました。なんでも夢に数字が現れたそうで、その数字を選んで買ってしまったのだとか。この宝くじがその後当たったどうかはわかりませんが、いずれにしてもツルはまだまだ増えそうですね。ちなみにタイにも折り紙文化があり鶴の折り紙は良く作るそうです。ただ、紙は日本と違って長方形だとか。

街の「水の壺(つぼ)」

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 住宅街を歩いていると、素焼きの壺が家の前に置かれているのをよく見かけます。何だろうと思って歩いていると、壺からひしゃくで水をすくい、手を洗ったりごくごく飲んでいる女性を発見。家の方に伺うと“水の壺”を家の前に置くことはチェンマイの伝統で、通行人をもてなすことで“徳を積む”のだそうです。
 水を入れ替える様子を拝見すると、古くなった残り水は、自分の家の花壇だけでなく向いの家の植木にもかけています。水を入れる素焼きの壺は、チェンマイの人たちのやさしさの象徴かもしれませんね。

街の「仲間たち」

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 正方形の旧市街。その南西の隅に広々とした公園がありました。ヤシの木に囲まれていて、いかにも南国の公園という雰囲気です。球技エリアでは、7~8人の男性が輪になって、楽しそうに上空の「かご」を目がけて球を蹴り上げています。
 伺うと「タクロー・ロード・フアン」(球、入れる、輪)というスポーツで、肩や肘を使って入れてもOK。難しい技で球を入れると高い得点が得られる競技なんだそうです。みなさんこの公園で偶然出会ったそうで、夕方になると公園に集まって楽しむんだとか。見知らぬ者同士がすぐに仲良くなれる街なんですね。ボールを蹴って遊んだあとは、おいしいビールが待っているのかな。

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